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興國高校【チーム紹介:大阪府】

興国興国_円陣

学校・サッカー部の発足

 学校創立は1926年、甲種商業学校として設立認可され、興國商業学校として設立された。1944年に戦時臨時措置として久保田工業学校へ改組、終戦後の1946年興國商業学校に復元し1963年に興國高等学校に改称された。
1964年より男女共学となったが、1978年から再び男子校へ移行し、現在は生徒数約2,200名で大阪府でも最も生徒数の多い男子校である。

サッカー部の強化

 2003年頃からサッカー部の強化を打ち出し、近隣のJクラブであるセレッソ大阪を協力を得たりしていたが、現在の内野監督が就任した際、部員は12名だった。その後、監督の積極的スカウトで部員を集め、技術を重んじるサッカーで大阪府内で強豪校の仲間入りをしていく。学校にはセレッソ大阪U-18所属の選手も多数通っており、現在活躍中の南野拓実や杉本健勇も興國出身である。現在もセレッソ大阪からコーチを派遣してもらっている。興國高校でJリーガー内定した選手とセレッソ大阪U-18から昇格した選手と合同で内定発表会を行うこともある。

全国大会出経験なしだが、多数のJリーガーを輩出

 全国屈指の激戦区である大阪府では大阪桐蔭、近大附属、履正社、東海大仰星、金光大阪、大阪学院、関大一などの強豪が多く、選手権、高校総体共に全国への出場を果たしていない。しかし、その一方で近年は毎年Jリーガーを輩出しており、2017年、2018年で3名ずつプロ内定選手を輩出するなど”育成の興國”として認知され、プロを目指そうと全国から選手が集まってくる。

 そのきっかけとなったのは2013年に同校史上初めてのプロ選手となった和田達也と翌2014年北谷史孝が横浜Fマリノスに内定したことで、速さや高さなど突出した個の力を持った選手が興國を選択するようになったことが大きい。

念願のプリンスリーグ関西に昇格

 大阪でも存在感は際立っていたが2018年プリンスリーグ関西と同レベルの大阪府リーグ1部で優勝し、2019年よりプリンス関西へ昇格。同じ大阪府の強豪校とのレベルの高い戦いを展開している。




監督・コーチ

内野智章

内野智章監督
育成の興國を築き上げた内野監督

 育成の興國高校として内野智章監督の存在が欠かせない。大阪出身の内野は強豪校の多い大阪ではなく、和歌山県の初芝橋本高校を進み、1年時には高校選手権に出場しベスト4進出に貢献した。卒業後は高知大学、愛媛FC(JFL)で選手としてキャリアを積んだが愛媛を1年で退団後、関西社会人リーグに所属していた奈良の高田FCに所属。そこにいたチームメイトの1人が興國高校の教員で、本格的にJFLの選手になるため教員を辞めるとのことで、非常勤講師として高田FCの選手兼高校のコーチとして練習を見る程度だったが、教員免許を持つ内野が2006年監督に就任した。

 監督就任時には部員12名(高校からサッカーを始めたのが7名)からスタートし、中学に声をかけることから始めたが、人と違うことをしないと振り向かないと感じていた。当時全国優勝した滋賀の野洲高校を参考にして、大阪でどこもやってないことをしようと「勝つことよりも育成に重きを置く」、「年を取ってもサッカーが楽しめる技術を身に付ける」、「高3でも引退という概念はない」、「部員が多くなっても全員受け入れる」など現在の日本高校サッカー界での概念とは違う取り組みの結果、全国に出場していないが、2013年にJリーガーが生まれて以降、全国各地から選手が集まり、”育成の興國”として注目されるようになった。

内野監督は第74回の選手権でベスト4を果たした。

チームについて

チームスローガン

Win beautifully

サッカーのスタイル

 ”関西のバルサ”の異名に持ち、パスサッカーのイメージが強いが、ボールコントロールの技術と個人の判断力を重視したサッカーを展開しており、パスでポゼッションはするが、個の判断や持っている能力を活かすため、ドリブルも多用しており、興國からプロになる選手には必ず、基本技術に加えドリブルやスピード、高さなどストロングポイントを兼ね備えた選手が多い。

フォーメーションは基本4-3-3に3-4-3など状況によって変化させている。

大垣 勇樹
ドリブル突破の提供のあるFW大垣 勇樹(2017年名古屋内定)
西村恭史
展開力とミドルシュートが魅力の大型MF西村恭史(2017年清水内定)

ボールコーディネーション

 ボールコーディネーションとは、内野監督が独自に考案したドリブルやリフティング、パスなどボールコントロールの練習をリズムでつなぎ、前後左右の動きをつけたトレーニングで脳と身体の動作をスムーズにつなぐため、素早いボールタッチや身体の動かし方を通じて動きの回路を築きあげるトレーニングを取り入れている。

スペイン遠征

サッカー部は修学旅行として毎年11月から12月にかけて約10日間の日程でスペイン遠征を実施、バルサやビジャレアルやレバンテなどスペインリーグ名門下部組織との練習試合を実施しています。

ユニフォーム

 ホームはバルサ使用の青赤・青・赤でアウェイは白・白・白である。
 メーカーはAdidasのユニフォームを使用している。

サッカー部員

部員数

 270名でかなりの大所帯。現在は全部で8つのカテゴリーに分かれており、A~Eと1年生のA~Cで構成されている。ピラミッド式の組織ではなく、AチームをB,Cと1年Aチームが囲み、指導者の好み等で判断せず、目が行き届くようになっている。

所属リーグ

 トップチームは、プリンスリーグ関西、Bチームは大阪府2部リーグ、Cチームは3部、Dチームは4部に所属している。

3種の出身チーム

 以前は大阪のグラブ(RIP ACE、IRIS生野)や中体連出身選手が多かったが、育成の興國が定着すると、J下部のジュニアユース、北海道から沖縄のクラブからプロを目指し様々な選手が集まっている。




学校生活

練習環境

 2011年学校内のグラウンドに人工芝を導入。フルサイズ(40×66m)ではないが、照明もついている。また、部員が多いため週2回はバスに乗ってJグリーン堺で練習を行っている。

興国高校人工芝グラウンド
学校校内にある専用の人工芝のグラウンド

トレーニング施設

 アスレチックセンター(興國高アリーナ4階)と呼ばれるトレーニングジムを校内に完備。プロテインバーも併設されている。

アスレチックセンター
プロテインバーも備えたジム

セレッソ大阪から派遣されたコーチが指導

 スタッフは現在16名でその内教員が9名、セレッソ大阪から派遣コーチが2名来ており、トレーナーも3名と部員も多いが、スタッフも多数配置されている。

寮生活

 2017年より全国から興國でサッカーをしたいという選手の要望に応え、学校近くのマンションを1棟借りて寮を設立。

入部するのは

 興國高校のサッカー部は、学校に入学して希望を出せば誰でも入学できます。

中3から練習に参加が可能

 入学前の中学3年生を対象に毎週水曜日18:00から興國高校のグラウンドにて練習会を実施している。

偏差値

普通科スーパーアドバンスコース(56)/ 普通科アドバンスコース(48)/ 普通科アスリートアドバンスコース(48)/ 普通科キャリアトライコース(42)/ 普通科進学アカデミアコース(40)/ ITビジネス科(40)




チーム情報

住所 〒543-0045 大阪府大阪市天王寺区寺田町1丁目4番26号
監督 内野智章
所属リーグ プリンスリーグ関西、大阪府2部、3部、4部
サイトURL 興國高校サッカー部ホームページ

主なOB(Jリーガー)

大垣勇樹
岡本裕樹
起海斗
奥野将平
亀井大地
北谷史孝
塩見仁
島津頼盛
田代容輔
戸根一誓
中川裕仁
西村恭史
福森大樹
古橋亨梧
三谷翼
村田透馬
山元佑哉
山本祥輝
余川ジョウイ
吉田大河
和田達也
渡部大樹

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