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【高校サッカー書籍】それでも「美談」になる高校サッカーの非常識

それでも「美談」になる高校サッカーの非常識

それでも「美談」になる高校サッカーの非常識

それでも「美談」になる高校サッカーの非常識

 

価格 1,512
著者 加部究
商品説明 高校サッカーの現場を丹念な取材によってその実情、問題の背景をあぶり出すとともに、
新風を吹き込む指導者の実例も挙げながら育成のあるべき姿も照らし出す、
高校サッカーに関わるすべての人、必読の一冊。

「楽しむ」ことが悪になる部活スポーツに未来はない!

指導者による体罰という名の暴力、執拗なしごき、非合理的な練習、
放置される部員同士のイジメ、公式戦に出られない大量の補欠部員……
「涙のロッカールーム」「日本代表選手を育てた」に象徴される
「美談」の数よりはるかに多くの「犠牲者」が存在する高校サッカー。

理不尽な指導はなぜなくらないのか?
なぜいつまでたっても真の「プレーヤーズ・ファースト」が浸透しないのか?

勝利至上主義、ひと握りの栄光の陰で、部活でサッカーを嫌いになったり、
燃え尽きてしまったりする子どもを多く生み出すことが
本当に日本のサッカーのためになるのか――。

<目次>
●第1章 暗闇 高校サッカーの不都合な真実
大成した選手の陰で多くの犠牲者が出ている/ピッチを往復して選手を殴り続けた“名将”/
選手権優勝メンバーにも燃え尽きた子は多い/ブランド志向で伝統校に入るも3年間試合出場ゼロ/
「質」より「量」の非合理的な練習で怪我人続出…etc

●第2章 葛藤 指導者たちが抱えるジレンマ
スパルタ式の鬼監督が抱えていた葛藤/部員が辞めないことを大切にした名門校の変革/
中田英寿の反論がきっかけで自らを見つめ直した指導者…etc

●第3章 土壌 理不尽な指導がなくならない理由
一世を風靡した「スポ根」が生み出したもの/非効率的な練習の代表格は「走り込み」/
「精神力」を忍耐に置き換えてしまう風土/人格形成に重きを置いたドイツの育成改革/
多くの才能を素知らぬ顔で切り捨てる某名門校の監督…etc

●第4章 新風 「楽しむ」を悪にしない指導者たち
大人数でも練習機会を平等に与えるアイデア/選手との信頼関係の築き方を創意工夫する方法/
「指導者はサービス業」の理念を徹底する/ボトムアップの指導法で選手を伸ばす…etc

●第5章 未来 「育成」のあるべき理想像とは?
高校の実態は明らかに「マネージャーズ・ファースト」/
育成段階の試合で選手を使うのは指導者の義務/高校の練習事情から見える日本サッカーの伸びしろ…etc

見所 第一章では、高校時代に理不尽な指導によって選手生命を絶たれた少年たちの悲痛な叫びが綴られている。
しかし、どこかでそれぐらいのしごきは高校の部活なのだから、当然なのではないか、という思いが頭をよぎってしまったのは私だけではないはすだ。だが日本ではそうやって、しごき、体罰がある種容認されてしまってるところが異常であり、そこに問題の根の深さがあるのだと気づかされた。

第二章では、指導者側の立場から、そこでの葛藤や思いなどが書かれているが、そこを読んで思ったのは、やはり海外の指導法に触れたことで自らのやり方に疑問を感じて、方向性を改めるケースが多いなと感じた。したがって、理不尽な指導を繰り返す指導者を責めるだけでは問題は何も解決しないように思う。そういった指導者に、いかに自分の無知さを気づかせる機会を与えるかが重要なのではないかと思った。

また、文中での元滝川第二の黒田さんの言葉が印象的だった。「指導者というのは、ある程度、自分のスタイルを確立する。そこで柔軟性のある人と、ない人に分かれる。柔軟性のある人は、向上心もあり有望です。しかし若くても、オレのやり方はこうだと頑なで、人の話を聞こうとしない人もいる。こういう人は、指導者には相応しくないですね」
要は、いくつになっても常に自分自身を戒めて、自問自答し、批判に耳を傾けられる人でないと指導者になる資格はないということだろう。

最後の章では、ボトムアップ理論のような、選手に練習メニューやスタメンまで全て任せるような新しい指導法なども紹介されていて、現在コーチをしている人や選手、親にはぜひ読んでもらいたい本です。

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