高校・クラブユースのチーム紹介ページ▼

大津高校【チーム紹介:熊本県】

学校・サッカー部の発足

体育コースの設立

 学校創立は1923年旧制中学校としてスタートし、1948年現在の県立大津高校ととなった。サッカー部は1972年に創部、本格的な台頭は1987年の体育コースが設置、熊本県の学区外からも進学が可能となり、サッカーでも優秀な選手が集まり、その年高校選手権へ初出場を決める。しかし初戦で名門古賀第一に0-7で敗戦、翌年も選手権に出場するが、日大山形にPK負けでとなり、翌年以降は私立校や伝統校の台頭により県内で勝てなくなる。

平岡監督の就任

 1993年、大津高校の体育教師として赴任すると、3年後の1996年久しぶりの選手権出場を決め、初戦では水戸商との打ち合いに末3-4で敗退したが、1997年には青森山田や小笠原満男擁する大船渡を破りベスト8進出を果たした。1999年の高校総体でもベスト8進出を果たし、全国の強豪の仲間入りとなった。1999年から選手権予選8連覇、2002年から高校総体では県予選6連覇を達成。2014年の高校総体では準決勝で前橋育英に勝利し、初の決勝進出、決勝では東福岡に延長で敗れたが、優勝まであと一歩に迫った。

県立高校唯一のプレミアリーグ参戦

 2019年現在、Jユース、私立高校が台頭する中で、県立高校として唯一のプレミアリーグ参戦チーム(市立船橋は市立)であり。プレミアリーグ開設の2013年、2016年、2019年と3度の昇格を経験している。

2018年のプレミア参入決定戦を勝利し、3度目のプレミアリーグへ挑戦

全国大会優勝経験なしだが、多数のJリーガー。日本代表選手を輩出

 全国大会での優勝経験はないが、50名近くのJリーガーを輩出、特に日本代表選手として、GK土肥洋一、FW巻誠一郎、DF谷口彰悟、DF車屋紳太郎、DF植田直通と5人の日本代表を輩出している




監督・コーチ

平岡和徳

大津高校_平岡和徳監督
県立の大津高校を現在でも全国の強豪に躍進させた平岡和徳総監督

 大津高校を全国の強豪、そしてJリーガー、日本代表選手を多数輩出する高校への躍進には平岡和徳総監督の存在が欠かせない。平岡は熊本県の松橋町(現在の宇城市)に生まれ、サッカーを始めた小学生時代より将来を嘱望された選手であり、地元の松橋中から東京の名門帝京高校へサッカー留学した。

 帝京高校3年生の時には主将としてFWの前田治やMFの広瀬治らと共に、1983年度の選手権において3度目の全国制覇を果たした。決勝の清水東戦でも国立競技場に6万人の観衆を集め、平岡は絶妙なクロスで前田治の決勝ゴールをアシストして優勝に大きく貢献した。

 卒業後は筑波大学に進学。4年生の時には主将を務め、副主将の長谷川健太と共に1987年の総理大臣杯準優勝、4年ぶり6度目の関東大学リーグ制覇に貢献し名門復活の足掛りを築いた。日本サッカーリーグのクラブからオファーを受けるが、これを固辞し、地元熊本に戻り1988年から熊本県立熊本商業高等学校に赴任しサッカー部監督(陸上部と掛け持ち)に就任した。同時同好会同然だったサッカー部を一から立て直し、就任から4年後の1991年の高校総体県予選で29年ぶりの優勝を果たした。

 1993年に大津高校に転任し、サッカー部監督に就任。かつては体育科設立で躍進したサッカー部を一から立て直し、1996年の選手権出場を果たした。その後高校総体準優勝を果たすなど全国制覇まであと一歩のところまで迫っている。サッカー部の監督として手腕だけでなく、教育者としての評価も高く、2017年4月宇城市教育長に就任。これに伴い監督から総監督として現在は指導に係わっている。

チームについて

チームスローガン

凡事徹底

 学校のスローガンにはなっており、「当たり前のことを当たり前にやる」という意味だが、「当たり前のことを人並み以上に一生懸命やる」もう一段深い意味として掲げられている。

凡事徹底
学校のスローガンとして掲げられ、学校だけでなく、校内にも周知されている。

サッカーのスタイル

 ボックス型の4-4-2をベースにしており、それ以外はその年の選手の特徴を見ながらのチーム作りを行っている。CBには身体能力の高い長身選手を置き、ボランチにはバードワークできる選手とテクニカルな選手を配置、攻撃的MFはドリブラーが多く、サイド攻撃から素材感のある長身FWを配置してゴールを狙う。下級生を抜擢するケースが多く、足元の技術がない選手も多いが、試合に出ることで短期間で急成長するのも特徴である。

練習時間は100分

 大津高校の放課後の練習時間は100分と決まっている。平岡監督は自身が所属していた帝京高校、以前指導していた熊本商業で行っていた長時間練習を止め、100分と時間を決めることで「やらされる練習」から自分で決めて取り組む練習へと変更。あらかじめ100分練習時間が決められているため、集中力も続き、内容の濃い練習が可能となる。17時に始めれば、19時前に終了し、選手は自宅へ帰り、食事や休養、勉強への時間を充てることが可能となる。

朝練で自分の強みや弱点を磨く

前日の100分練習で出た課題を翌日の朝練習で自主的に取り組んでいる。自宅通学者は始発電車に乗っての通学している。朝練習に充てられるのが学校が始まるまでの2時間である。ここで練習や試合で出た課題の克服に取り組み、自身の持つストロングポイントを自主的に磨き上げることで、3種世代でも注目されなかった選手が大きく成長していく。そのため高卒、もしくは自主管理能力が問われる大学サッカーでも自主的に取り組む能力が身に付き、大卒経由の選手でもJリーグに進み、日本代表選手を輩出するサイクルを生み出している。

ユニフォーム

 ホームは使用の青・青・青でアウェイは白・白・白である。
 メーカーはPumaのユニフォームを使用している。

大津_HOME 大津_AWAY

サッカー部員

部員数

 160名でかなりの大所帯。AとBと2つのグループに分かれているが、グループ内でも更に3つのカテゴリーに細分化されており、指導が行き届くようになっている。

多くの部員が一体感のある応援を展開

所属リーグ

 トップチームはプレミアリーグウエスト、2ndチーム熊本県1部、3ndチームは2部、4ndチームD4部に所属している。

3種の出身チーム

 熊本県内のクラブチーム(ソレッソ熊本、ブレイズ熊本)・中体連を中心に宮崎県のクラブチーム、鳥栖や熊本などのJ下部のジュニアユース、最近は全国からプロを目指して入学してくる。




学校生活

練習環境

大津高校内、ナイター照明付のグラウンドと大津町運動公園多目的広場で人工芝2面のコートを使用しており、160名の部員でもしっかり練習できる環境を整えている。

人工芝2面の多目的グランドで私立高校並みの練習環境を確保

寮生活

大志寮、はしもとなど複数の大津高校専用の寮があり、自宅から通えない遠方の生徒を優先に入寮できるとのことです。

入部するのは

サッカー部はセレクション不要で、誰でも入部することができます。また、スカウト活動も行っていないとのことです。

偏差値

普通科・理数科とも偏差値52です。




チーム情報

住所 〒869-1233 熊本県菊池郡大津町大津1340
監督 古閑健士(総監督:平岡和徳)
所属リーグ プレミアリーグウエスト、熊本県1部、2部、4部
サイトURL

主なOB(Jリーガー)

選手名 Pos 所属
山崎慎治 GK NKK
島村征志 MF 名古屋グランパスエイト
*土肥洋一* GK 柏レイソル
藤本敏史 GK アビスパ福岡
佐藤光治 DF アビスパ福岡
櫛野亮 GK ジェフユナイテッド千葉
佐藤真也 DF ギラヴァンツ北九州
濱田照夫 MF ロッソ熊本
福留亮 FW 京都パープルサンガ
山口武士 MF 鹿島アントラーズ
*巻誠一郎* FW ジェフユナイテッド千葉
落合正幸 MF 柏レイソル
中村幸聖 FW 鹿島アントラーズ
棗正志 GK ザスパ草津
大瀬良直人 MF ロッソ熊本
田中英雄 MF ヴィッセル神戸
原田拓 MF 名古屋グランパス
宮崎大志郎 MF ロアッソ熊本
時久省吾 GK ヴァンフォーレ甲府
矢野大輔 DF ガンバ大阪
中嶋雄大 FW ギラヴァンツ北九州
山内祐一 FW ロアッソ熊本
武田洋平 GK 清水エスパルス
坂本和哉 DF 浦和レッズ
大塚翔太 MF 水戸ホーリーホック
本田真吾 MF アビスパ福岡
市原大嗣 FW 大分トリニータ
松尾昇悟 FW アルテ高崎
宮坂翔 DF 東京ヴェルディ1969
野田智裕 FW マニラ・オールジャパンFC(英語版)
網田慎 MF ロアッソ熊本
黒木晃平 MF サガン鳥栖
藤本大 DF ロアッソ熊本
松永託 DF サウルコス福井
蔵田岬平 MF 松本山雅FC
圍謙太朗 GK FC東京
藤嶋栄介 GK サガン鳥栖
*谷口彰悟* MF 川崎フロンターレ
松本大輝 FW ヴァンフォーレ甲府
澤田崇 FW ロアッソ熊本
古垣秀晃 DF ホンダロックSC
坂田良太 FW ロアッソ熊本
*車屋紳太郎* DF 川崎フロンターレ
水島有斗 DF テゲバジャーロ宮崎
*植田直通* DF 鹿島アントラーズ
豊川雄太 FW 鹿島アントラーズ
野口航 MF ギラヴァンツ北九州
坂元大希 MF ロアッソ熊本
一美和成 FW ガンバ大阪
野田裕喜 DF ガンバ大阪
福島隼斗 DF 湘南ベルマーレ

大津高校に関するニュース