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【選手権予選】静岡県 静岡学園敗れる! ベスト4が出揃う

<常葉学園橘1-0静岡学園>◇10日◇3次トーナメント準々決勝◇草薙球技場

 

常葉学園橘が県3冠を狙った静岡学園を下し、3年ぶりに4強入りを決めた。相手の強力な攻撃陣を粘りの守備で跳ね返すと、同点で迎えた後半10分にFW山本一輝(3年)がカウンターから決勝点。自慢の堅守速攻で優勝候補を破った。

 

堅いブロックで静岡学園の猛攻を跳ね返し続けた。ロスタイムは5分。控え選手はベンチ前で肩を組み、祈るように戦況を見守った。長く、苦しい時間をしのぐと、橘イレブンは一気に喜びを爆発させる。力尽きてピッチに倒れ込む選手もいた。これまで全4試合無失点の守備陣は最後まで崩れなかった。

 

新井裕二監督(29)は「本当によく走った。ゼロに抑えれば絶対にチャンスはくると思った」と手放しで選手をたたえた。前半序盤から圧倒的に試合を支配され、ボールを奪ってもクリアするだけで精いっぱいの状況。それでも、耐えて「その時」を待った。

 

同点で迎えた後半10分。MF鈴木蒼太朗(2年)が自陣で相手の横パスを奪うと、敵陣深くまで突破。左サイドに展開し、パスを受けたFW山本一輝(3年)が左足を振り抜いた。殊勲の決勝弾を決めたヒーローは「自分たちのスタイルを貫くことができた」と胸を張った。

 

今季は新人戦で2次リーグ敗退。県総体も16強止まりで東海プリンスリーグは最下位となり、来季の県リーグ降格が決まった。今大会前、チームの横断幕に「LAST CHANCE」と記した。DF登崎雅貴(3年)は「優勝して後輩に何かを残したかった。3年生全員で話し合って書きました」と、決死の思いで県選手権に臨んだ。

 

MF石川大輔主将(3年)は「このまま絶対優勝したい」とチームの思いを代弁する。7年ぶりの県制覇に向けて勢いがつく大きな1勝となった。【神谷亮磨】

 

<準々決勝>

藤枝東 2-1(延長)磐田東

藤枝北 0-1 藤枝明誠

静岡学園 0-1 常葉学園橘

静岡西 1-4 浜松開誠館

 

【トーナメント表】

 

 
 
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