第93回高校サッカー選手権大会千葉県予選は11月9日、準決勝が行われる。ここでは準決勝第二試合、市立船橋と八千代の対戦について展望をついて書いています。
プレミア参戦中の市立船橋と県リーグ2位の八千代は、順当に考えれば、市立船橋が優位だが、今回はほぼ互角とみている。試合自体は、市立船橋が主導権を握り、八千代が堅い守備からカウンターで少ない決定機を活かす展開になりそうだ。
市立船橋は昨年魅力的な攻撃サッカーを展開したメンバーがすべて抜け、今年は我慢の年となりそうだが。ここにきて、守備に関しては昨年を以上のレベルまで持ってきた印象だ。準々決勝の幕張総合戦、危なげない戦いで2-0で完勝した。
守備は夏ごろから3バックから4バックに変更、フォーメーションは4-1-4-1で守りが安定した。
高校世代屈指のGK志村、カバーリング、左右へのフィードで存在感を示すDF藤井の守りは安定感を抜群。守備と展開力を併せ持つアンカーのMF椎橋から両サイドへボールをつなぎサイド攻撃で得点を狙う。
ただ、サイドからのクロスに飛び込んでくる選手の枚数が少ないため、相手のDFペナルティエリアに人数がたくさんいると点数が取れない。1トップの磯野以外に2列目の選手がゴール前に飛びこむ等、工夫しないと点数を取ることは難しいだろう。
対する八千代も去年のメンバー朝倉、浅川、武藤など主軸は抜け、苦しい戦いが予想されたが、固い守備をベースに手堅いサッカーを展開する。守備は県リーグのジェフ千葉戦、選手権準々決勝の東京学館浦安戦を見ても崩されるシーンはほとんどなく、守備は堅いと見る。特筆に値するのはCBの2人長野と菊池で、派手なプレーで観客を沸かせることはないが、ほとんどミスがない。
中盤の守備も組織的で競り合ったセカンドボールは高い確率で回収する。攻撃は今年の千葉の高体連の選手ではNO1の呼び声も高いFW大橋がドリブル、ゲームメイク、決定力を併せ持っている。
課題はDF、中盤からのパスミスが多く、攻撃時にはSBの上がりが極端に遅く、セーフティになりがちで、大橋がボールを持った時以外、得点を期待できる気配が少ない。攻撃時は勇気を持って押し上げられるかにかかっている。