目次
学校・サッカー部の発足
わすか強化7年で埼玉の強豪校の仲間入りへ
学校創立は1979年、以前は福岡県にあった東和大学の付属校だったため、東和大学附属昌平高等学校という校名であった。しかし2007年の4月に東和大学が生徒募集を終了し閉校するため、学校法人昌平学園に無償移管され、現在の昌平高校に至っている。サッカー部もこの校名変更のタイミングで強化が始まった。
サッカー部の歴史・躍進
選手権初出場・高校総体全国ベスト4を2回
昌平高校躍進のきっかりとなったのが、青森山田中で現在Jリーグ鹿島で活躍する柴崎岳を育てた藤島崇之監督が就任してからだ。
藤島監督の礼儀を重んじ、基礎を大事にした厳しい練習の成果もあり、2010年には、埼玉2次予選を突破し、選手権の決勝トーナメントに進出した。
翌2011年には校内に人工芝のグラウンドが完成し、練習環境が整った。2012年には埼玉県の1部リーグであるS1リーグに昇格、2013年には高校総体、選手権予選共にベスト4に進出、埼玉県の強豪の仲間入りを果たした。
2014年には新人戦に初優勝、 S1リーグでも優勝し、プリンスリーグ関東参入戦に勝利し、プリンスリーグ関東へ昇格を決めた。同年の高校選手権県予選では初優勝を成し遂げたが、全国大会では初戦で敗れた。
2015年にはプリンスリーグ関東に参入し1年で降格したが、翌2016年には高校総体に初出場を果たすと、大会2連覇中の東福岡高校や静岡学園高校などを下してベスト4に進出した。また、この年、同校で初めて針谷岳晃 がジュビロ磐田へ、松本泰志がサンフレッチェ広島と2人のJリーガーが誕生した。
2017年
2017年は県内の新人戦優勝、関東大会県予選優勝と高校総体では全国大会2回戦で準優勝した日大藤沢に惜敗。県リーグも優勝したが、プリンスリーグ関東参入決定戦では矢板中央に敗れてプリンスリーグ関東への昇格はならなかった。選手権は県予選を突破、1回戦で広島皆実に勝利し、選手権初勝利となったが、2回戦で神村学園に敗れた。FW佐相壱明が大宮アルディージャに内定し3人目のJリーガーとなった。
2018年
2018年は、イギョラ杯優勝、高校総体で2015年に続いて2度目のベスト4進出、県リーグを優勝して、プリンスリーグ関東参入決定戦へ進むが、初戦で横浜FCユースに敗れた。選手権も県予選決勝で浦和南に1-2で敗れ、予選敗退となった。MF原田虹輝が川崎フロンターレ内定となり、4人目のJリーガーとなった。
2019年
2019年は、新人戦優勝、高校総体は県予選敗退するが、県リーグ戦を15勝3分けで無敗優勝、プリンスリーグ関東参入決定戦に勝利しプリンスリーグ関東昇格を決めた。選手権は県予選を圧倒的な強さで優勝、初戦では大阪の強豪興国との技術に優れたチーム同士の対戦は多いに注目され、準々決勝で青森山田に敗れたが、最高成績であるベスト8進出を果たした。
2020年
選手権ベスト8進出した昨年のレギュラーの半分以上が最高学年となり、学校史上最強世代と期待された。しかし、新型コロナウイルスの影響で高校総体が中止、昇格したプリンスリーグ関東では、5勝4敗で3位と終了した。期待された第99回全国高校サッカー選手権大会では、予選を圧倒的な強さで勝ち上がり、優勝候補の一角と期待されたが、準々決勝で優勝した山梨学院に0-1で敗れ2年連続のベスト8となった。この年はMF須藤直輝(鹿島アントラーズ)、MF小川優介(鹿島アントラーズ)、FW小見洋太(アルビレックス新潟)、MF柴圭汰(福島ユナイテッドFC)と4名のJリーガーを輩出した。
監督・コーチ
藤島崇之
昌平高校の躍進には藤島崇之監督の存在が欠かせない。藤島監督は現役時代習志野高校時代、元日本代表玉田と共に選手権に出場、日本高校選抜にも選ばれたボランチの名選手であった。その後順天堂大学で教員免許を取得、青森山田の中高一貫強化を掲げ、中等部を強化3年で全国大会3位に入賞させた手腕の持ち主で、現在Jリーグ鹿島で活躍する柴崎岳の指導にも当たっていた。2007年にサッカー部の強化が始まったと同時に就任。現在は同校の教頭も務めている。
習志野高校出身のコーチ陣で充実した指導環境
藤島監督と同じ習志野高校出身でJリーグでも活躍した関隆倫氏など、習志野高校出身のコーチが複数名在籍、技術を活かした指導を実施している。現在は6名の教職員コーチと5名の外部コーチで充実した指導体制を構築している。
森田 光哉
鈴木 琢朗
内山 秀輝
飯 英昭
村松 明人
秋丸 和仁
加藤 大地
日野口 廉
永田 祐一
関 隆倫
チームについて
チームスローガン
「~和~ 信・進・芯」
ポゼッションとロングパスの融合
昌平のスタイルは、最終ラインから丁寧にショートパスをつなげながら、サイド攻撃、中央からのパスで崩しながら、ツートップが相手最終ラインの裏を狙って一気にゴールを決めるなど、多様な攻撃スタイルが特徴である。
フォーメーションは、4-2-3-1が基本で、選手権初出場時の代はツートップも採用していた。DFは毎年長身選手が少なく、パスをつなげる選手を優先して起用しているように見える。
サッカー部員
部員数
184名(3年:55名・2年:55名・1年:74名)でかなりの大所帯。 標準進学コースから特別進学コース全てのクラスの生徒が所属し活動を行っている。
所属リーグ
トップチームはプリンスリーグ関東、Bチームは埼玉県1部リーグ、2部リーグに所属している。その他1年生はU-16埼玉県リーグ1部、東部リーグに参戦している。
3種(中学)出身チーム
部員の出身チームは埼玉県全土と北関東のグラブチームや 中体連所属の選手が中心だが、近年は、南関東のチームやJ下部組織出身が集まり、選手層が厚くなっている。
FC LABIDA(ラヴィーダ)
昌平高校の下部組織として2012年に設立、昌平高校で練習しており、クラブの代表は藤島監督の父親で元日本代表だった藤島 信雄氏が務めている。コーチも昌平高校を指導しているコーチが担当している。ドリブルで勝負しながら、周りを活用できる選手の育成に力を入れており、中学卒業後は大半の生徒が昌平高校進学を希望するという。2019年は関東2部リーグで優勝し、1部に昇格。クラブユース選手権全国ベスト8、年代別代表を複数人輩出するなど、国内屈指の実績に残す街クラブとしての地位を築いている。第99回全国全国高校サッカー選手権大会では登録メンバーのは登録メンバーの半数がFC LABIDA出身選手で占め、3種世代から6年計画で育成に取り組んでいる。
ユニフォーム
ホームは緑・黒・黒でアウェイは白・白・白である。
メーカーは2016年より、ニューバランスのユニフォームを使用している。
練習
実践トレーニング中心でフィジカルトレーニングを実施しない
昌平のチームとしての特徴に「足元とパスの技術が高い選手が多い」ことから8対8やハーフコートでのミニゲームを多く実施している。フィジカルトレーニングをしない理由として、この実践的な練習を多くすることでで体力的に負荷をかけることで試合でも走り負けない体力が自然とつくようになるという。
1週間の主なスケジュール
月 | オフ |
火 | トレーニング(負荷を高めるトレーニング中心) |
水 | トレーニング(負荷を高めるトレーニング中心) |
木 | トレーニング(試合形式) |
金 | トレーニング(試合形式&セットプレー) |
土 | トレーニング(軽めの調整) |
日 | 試合 |
学校生活
練習環境
平成23年には、校内に人工芝のグラウンドが完成、恵まれた環境で練習することが可能となった。また各種公式戦の試合会場となり、常にホームで試合することができる点も近年の好成績につながっている。現在は部員が180名を超え、学校のある杉戸町が管理し、無料で使用できる「西仮グラウンド」と振り分け、ローテーション制で練習している。
2019年5月学校で自前の室内練習場が完成、学校の授業や野球部の練習で主に使用されているが、雨の日はサッカー部も利用しミニゲームを実施している。
寮生活
学校から歩いてすぐの所にある天青寮はサッカー部とラグビー部、野球、男子バスケ部の部員など約200名が生活、サッカー部はその内の約40名が在籍している。近年はパスサッカーに憧れ、全国から入部を希望する生徒が多くなっている。部屋は2人1部屋。それぞれにベッドと学習机、ウォシュレット付きのトイレが用意されており、テレビは食堂にあり、選手みんなで見れるようになっている。推薦による入学者が優先的に入寮できるとのこと。食堂、共同の浴室のほか、大きな鏡のあるトレーニングルーム、パソコンルーム、畳の客室まである。
入部するには
練習会・セレクション
2016年は8月に練習会が実施。合否を判断するものではないが、監督が良いと思った選手には声をかけるらしい。
偏差値
学科・コース | 偏差値・合格点 |
---|---|
普通・特別進学 T特選 |
68・416 |
普通・特別進学 特選 |
63・381 |
普通・特別進学 特進 |
60・360 |
普通・特別進学 特進アスリート |
58・346 |
普通・標準進学 選抜 |
55・325 |
普通・標準進学 選抜アスリート |
54・318 |
チーム情報
住所 | 〒345-0044 埼玉県北葛飾郡杉戸町下野851 | |
---|---|---|
監督 | 藤島崇之 | |
所属リーグ | プリンスリーグ関東 | |
サイトURL | 昌平高校サッカー部ホームページ |
OB(Jリーガー)
針谷岳晃(ジュビロ磐田)松本泰志(サンフレッチェ広島)
佐相壱明(大宮アルディージャ)
原田虹輝(川崎フロンターレ)
MF須藤直輝(鹿島アントラーズ)
MF小川優介(鹿島アントラーズ)
FW小見洋太(アルビレックス新潟)
MF柴圭汰(福島ユナイテッドFC)