モンテディオ山形ユース(山形県)
山形県天童市に所在するJリーグ・モンテディオ山形のアカデミー最上位育成組織。2017年度の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会において全国第3位(全国ベスト4)の偉業を達成した東北を代表するJユース強豪である。ユース出身プロ第1号である秋葉勝監督の指導のもと、トップチーム昇格および世界基準のタレント輩出を目指し、天童市の専用育成インフラを拠点に日々質の高い強化を行っている。
目次
学校の設立と概要
モンテディオ山形ユース(U-18)は、山形県全県をホームタウンとするプロサッカークラブ「モンテディオ山形」が運営するU-18年代の育成チームである。運営母体は株式会社モンテディオ山形(および一般社団法人モンテディオ山形スポーツクラブ)であり、地域密着と世界基準のタレント輩出を両輪とした育成方針を掲げている。
活動拠点は山形県天童市に置かれ、所属選手は「東北文教大学山形城北高等学校(特進科・普通科)」などに通学しながら活動を行っている。同校の偏差値目安は特進科が56〜58程度、普通科が44〜48程度であり、学校側の手厚い学習支援を受けながら、プロサッカー選手への挑戦と高校卒業資格の取得・大学進学を高次元で両立させている。
サッカー部創部の経緯
モンテディオ山形のアカデミー組織は、1999年のクラブJリーグ参入(J2)以降、段階的に整備・強化が進められてきた。ユースチームからトップチームへの昇格第1号となったのが2002年の秋葉勝選手であり、クラブの育成史における象徴的なマイルストーンとなった。
高円宮杯 JFA U-18 サッカープリンスリーグ東北には設立当初から参戦し、青森山田高校や尚志高校、ベガルタ仙台ユースといった強豪ひしめく東北地域において、2012年度および2019年度にリーグ準優勝(2位)を果たすなど、常に上位争いに食い込む安定した実力を示してきた。
全国大会における最大の躍進は、2017年度の「第41回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会」である。グループステージを突破した山形ユースは、ノックアウトステージのラウンド16でアビスパ福岡U-18を1-0で破ると、準々決勝では強豪・鹿島アントラーズユースを相手に後半アディショナルタイム(90+4分)の劇的な決勝ゴールで1-0の勝利を収めた。準決勝で浦和レッズユースに惜敗したものの、クラブ史上最高位となる全国第3位(全国ベスト4)という快挙を達成した。
現監督と指導陣
- 秋葉勝(あきばまさる)(在籍期間:2024年〜在任中)
1984年生まれ、山形県上山市出身。モンテディオ山形ユースから2002年にトップチームへ昇格したユース出身プロ第1号選手。山形やツエーゲン金沢などでJ2通算300試合以上に出場した豊富な経験を持つ。現役引退後は指導者として後進の育成に尽力し、2024シーズンよりモンテディオ山形ユース監督に就任。情熱的な指導でトップ昇格選手の輩出に力を注いでいる。
- 内山俊彦(うちやまとしひこ)(在籍期間:前監督)
元監督。モンテディオ山形やヴァンフォーレ甲府などでDFとして活躍した元Jリーガー。JFA公認S級コーチライセンスを保有し、長年にわたりアカデミーの育成基盤を構築した。
全国大会などでの成績
日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会、Jユースカップ(Jリーグユース選手権大会)、高円宮杯 JFA U-18 サッカープリンスリーグ東北の各大会において継続的に実績を残している。2017年度の日本クラブユース選手権では鹿島アントラーズユースなどを撃破して全国ベスト4へ進出。プリンスリーグ東北においても2012年・2019年に準優勝を果たすなど、東北のトップレベルを維持し続けている。
日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
| 年度 | 高校名(チーム名) | 大会名(出場回数) | 成績・結果 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2010年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退(詳細記録なし) | 優勝・東京ヴェルディユース(東京) |
| 2011年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退(詳細記録なし) | 優勝・東京ヴェルディユース(東京) |
| 2012年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退(詳細記録なし) | 優勝・柏レイソルU-18(千葉) |
| 2013年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退(詳細記録なし) | 優勝・横浜F・マリノスユース(神奈川) |
| 2014年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退(詳細記録なし) | 優勝・三菱養和SCユース(東京) |
| 2015年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退(詳細記録なし) | 優勝・横浜F・マリノスユース(神奈川) |
| 2016年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退(詳細記録なし) | 優勝・FC東京U-18(東京) |
| 2017年度 | モンテディオ山形ユース | 第41回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | 全国ベスト4(第3位) | ラウンド16 1-0 アビスパ福岡U-18 準々決勝 1-0 鹿島アントラーズユース 準決勝 0-2 浦和レッズユース/優勝・FC東京U-18(東京) |
| 2018年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退 | グループD 3位/優勝・清水エスパルスユース(静岡) |
| 2019年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退 | グループB 3位(1勝1分1敗)/優勝・名古屋グランパスU-18(愛知) |
| 2020年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | 東北予選敗退 | 全国大会は関東集中開催/優勝・サガン鳥栖U-18(佐賀) |
| 2021年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退 | グループF 3位/優勝・名古屋グランパスU-18(愛知) |
| 2022年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退 | グループB 3位(1勝1分1敗)/優勝・セレッソ大阪U-18(大阪) |
| 2023年度 | モンテディオ山形ユース | 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退 | グループD 3位/優勝・ガンバ大阪ユース(大阪) |
| 2024年度 | モンテディオ山形ユース | 第48回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退 | グループH 3位(1勝1分1敗)/優勝・ガンバ大阪ユース(大阪) |
| 2025年度 | モンテディオ山形ユース | 第49回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 | グループステージ敗退 | グループステージ敗退/優勝・川崎フロンターレU-18(神奈川) |
Jユースカップ(Jリーグユース選手権大会)
| 年度 | 高校名(チーム名) | 大会名(出場回数) | 成績・結果 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2015年度 | モンテディオ山形ユース | 第23回Jリーグユース選手権大会 | 2回戦敗退 | 1回戦 突破、2回戦 敗退/優勝・浦和レッズユース(埼玉) |
| 2016年度 | モンテディオ山形ユース | 第24回Jリーグユース選手権大会 | 2回戦敗退 | 1回戦 突破、2回戦 敗退/優勝・FC東京U-18(東京) |
| 2017年度 | モンテディオ山形ユース | 第25回Jリーグユース選手権大会 | 2回戦敗退 | 1回戦 2-0 愛知FC U-18、2回戦 0-1 川崎フロンターレU-18/優勝・京都サンガF.C. U-18(京都) |
| 2018年度 | モンテディオ山形ユース | 第26回Jリーグユース選手権大会 | 2回戦敗退 | 1回戦 3-0 水戸ホーリーホックユース、2回戦 0-2 アルビレックス新潟U-18/優勝・横浜F・マリノスユース(神奈川) |
| 2019年度 | モンテディオ山形ユース | 第27回Jリーグユース選手権大会 | 1回戦敗退 | 初戦敗退(1回戦 2-3 アスルクラロ沼津U18)/優勝・名古屋グランパスU-18(愛知) |
| 2020年度 | モンテディオ山形ユース | 第28回Jリーグユース選手権大会 | 大会中止 | 新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止 |
| 2021年度〜2023年度 | モンテディオ山形ユース | Jユースリーグ | 地域リーグ参戦 | ノックアウト全国大会非開催 |
| 2024年度 | モンテディオ山形ユース | 第30回Jリーグユース選手権大会 | 2ndラウンド敗退 | 2ndラウンド 2-1 浦和レッズユース ほか/優勝・東京ヴェルディユース(東京) |
| 2025年度 | モンテディオ山形ユース | 第31回Jリーグユース選手権大会 | ノックアウトラウンド敗退 | 詳細記録なし/優勝・ヴィッセル神戸U-18(兵庫) |
高円宮杯 JFA U-18 サッカープリンスリーグ東北
| 年度 | 高校名(チーム名) | 大会名 | 成績・結果 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2011年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北1部 | 5位 | プリンス東北残留/優勝・聖和学園高校 |
| 2012年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北1部 | 2位(準優勝) | プレミアリーグ参入戦進出/優勝・青森山田高校セカンド |
| 2013年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 5位 | プリンス東北残留/優勝・ベガルタ仙台ユース |
| 2014年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 4位 | プリンス東北残留/優勝・ベガルタ仙台ユース |
| 2015年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 4位 | プリンス東北残留/優勝・尚志高校 |
| 2016年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 4位 | プリンス東北残留/優勝・ベガルタ仙台ユース |
| 2017年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 3位 | プリンス東北残留/優勝・青森山田高校セカンド |
| 2018年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 4位 | プリンス東北残留/優勝・尚志高校 |
| 2019年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 2位(準優勝) | プレミアリーグプレーオフ進出/優勝・青森山田高校セカンド |
| 2020年度 | モンテディオ山形ユース | スーパープリンスリーグ東北 | グループB 4位 | 順位決定戦進出(昇降格なし)/優勝・青森山田高校 |
| 2021年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 5位 | プリンス東北残留/優勝・尚志高校 |
| 2022年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 5位 | プリンス東北残留/優勝・青森山田高校セカンド |
| 2023年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 3位 | プリンス東北残留/優勝・青森山田高校セカンド |
| 2024年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 4位 | プリンス東北残留/優勝・尚志高校 |
| 2025年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 8位 | プリンス東北残留/優勝・尚志高校 |
| 2026年度 | モンテディオ山形ユース | プリンスリーグ東北 | 参戦中 | プレミア昇格を目指し参戦中 |
部員数と練習環境
部員数は高校1年生から3年生まで各学年10〜15名前後、全体で約35〜40名の少数精鋭で構成されている。全員にきめ細やかな指導が行き届く環境が整備されており、トップチームの練習参加や2種登録を通じた早期のプロ経験機会が豊富に設けられている。
練習拠点の「石鳥居グラウンド」は天然芝・人工芝ピッチを備え、ナイター照明のもとで平日夕方から密度の高いトレーニングが実施されている。さらにトップチームと同じクラブハウス施設やトレーニングルーム、メディカルルームを利用できるなど、Jクラブならではの恵まれた育成インフラが整っている。
チームの特徴とユニフォーム
プレースタイルは、高いインテンシティ(プレー強度)とスピーディーな攻守の切り替えを土台とし、後方から主体的にボールを保持してスペースを攻略するモダンサッカーである。球際のハードワークとゴール前での粘り強さを徹底し、厳しいプレッシャー下でもブレない技術とメンタリティを鍛えている。
ユニフォームサプライヤーはトップチームと同様にPENALTY(ペナルティ)である。フィールドプレーヤーのファーストユニフォーム(HOME)は伝統の「青(ブルー)」と「白(ホワイト)」のストライプやブルー基調を採用し、セカンドユニフォーム(AWAY)は「白(ホワイト)」をベースとしている。胸部にはクラブの誇りであるモンテディオ山形の公式エンブレムが掲げられている。
寮生活・下宿環境
遠方から加入する選手のために、天童市内に専用の「新ユース選手寮」が完備されている。選手寮は完全個室設計となっており、プライベート空間が確保されているほか、日東ベスト等のパートナー企業と連携したアスリート専用の栄養管理食が提供され、強靭な体づくりとコンディショニングを食と住の両面から支えている。
寮生活を通じて集団規律や自己管理能力を培うとともに、学業との両立を徹底し、プロサッカー選手としてだけでなく社会に貢献できる自立した人間形成を図っている。
セレクション情報と入試案内
モンテディオ山形ユースへの加入ルートは、ジュニアユース(村山・庄内)からの内部昇格と、一般応募による「セレクション」の2通りがある。
新高校1年生を対象としたユースセレクションは、例年6月下旬から7月頃にかけて石鳥居グラウンドなどで開催される。30m走などのフィジカル測定やゲーム形式の実技審査が行われ、クラブ公式ホームページを通じて募集要項が発表される。
プロサッカー選手を輩出したOB一覧
モンテディオ山形ユースからプロサッカー界へ進出した主なOB選手は以下の通りである。
- 秋葉勝(あきばまさる)(2001年度卒/1984年2月19日生・早生まれ)
ポジション:ミッドフィールダー(MF)。モンテディオ山形ユースから2002年にトップチームへ昇格(ユース第1号プロ選手)。ツエーゲン金沢などで活躍し、現・山形ユース監督。
- 鈴木翼(すずきつばさ)(2012年度卒/1994年4月26日生)
ポジション:ディフェンダー(DF)。モンテディオ山形ユースからトップチームへ昇格。アルテリーヴォ和歌山、奈良クラブなどに所属。
- 高橋潤哉(たかはしじゅんや)(2015年度卒/1997年5月28日生)
ポジション:フォワード(FW)。モンテディオ山形ユースから駒澤大学へ進学し、アスルクラロ沼津、福島ユナイテッドFCを経てモンテディオ山形に復帰。
- 髙橋成樹(たかはしなるき)(2016年度卒/1998年12月17日生)
ポジション:ディフェンダー(DF)。モンテディオ山形ユースからトップチームへ昇格。アルビレックス新潟シンガポールなどでプレー。
- 半田陸(はんだりく)(2019年度卒/2002年1月1日生・早生まれ)
ポジション:ディフェンダー(DF)。高校2年在学時にトップチームとプロ契約。ガンバ大阪へ完全移籍し、日本代表(A代表・U-23日本代表)に選出。
- 千葉虎士(ちばとらじ)(2023年度卒/2005年12月27日生)
ポジション:ディフェンダー(DF)。モンテディオ山形ユースからトップチームへ昇格。福島ユナイテッドFCなどに所属。
- 上林大誠(かんばやしたいせい)(2023年度卒/2006年2月21日生・早生まれ)
ポジション:ゴールキーパー(GK)。モンテディオ山形ユースからトップチームへ昇格。
- 佐藤陸斗(さとうりくと)(2026年度卒見込み/2008年10月25日生)
ポジション:ゴールキーパー(GK)。モンテディオ山形ジュニアユース村山からユースへ昇格し、2027年1月のトップチーム昇格が内定(現2種登録)。



















