ノースアジア大学明桜高校(秋田県)
秋田県秋田市下北手桜守沢に所在するノースアジア大学明桜高等学校のサッカー部。全国高校サッカー選手権大会に通算6回、全国高校総体(インターハイ)に通算7回の出場実績を誇る、秋田県を代表する私立の強豪校である。前身の秋田経済法科大学附属高校時代から東北トップクラスの実力を発揮し、近年も令和以降の全国高校サッカー選手権大会に複数回出場を果たすなど、秋田県および東北の高校サッカー界を牽引し続けている。
目次
学校の設立と概要
ノースアジア大学明桜高等学校は、1953年(昭和28年)に秋田短期大学附属高等学校として開校した私立高等学校である。1983年に秋田経済法科大学附属高等学校へ改称し、2007年(平成19年)に現在の校名である「ノースアジア大学明桜高等学校」となった。所在地は秋田県秋田市下北手桜守沢46-1で、学校法人ノースアジア大学が運営する総合学園キャンパス内に位置している。
校訓には「至誠公徳」「剛毅寛恕」「融通調和」を掲げ、普通科の中に特別進学αコース、特別進学βコース、文理コース、デジタル探究コース、総合研究コースなど多様な学びの場を展開している。部活動が非常に盛んな文武両道の校風で、男子サッカー部をはじめ、硬式野球部、女子サッカー部、バスケットボール部などが全国大会の舞台で目覚ましい活躍を収めている。
サッカー部創部の経緯
ノースアジア大学明桜高校サッカー部は、秋田短期大学附属高校時代の1966年(昭和41年)に創部された。秋田経済法科大学附属高校時代には、1984年度に夏のインターハイへ全国初出場を果たして全国ベスト8へ進出し、同年度の第63回全国高校サッカー選手権大会でも初出場を記録した。1987年度(第66回)および1993年度(第72回)にも選手権全国大会へ駒を進め、伝統校の秋田商業高校と激しい覇権争いを繰り広げてきた。
2007年の明桜高校への改称後、2018年に名門・国見高校出身の原美彦氏が監督に就任するとチーム力は飛躍的に向上した。2020年度(第99回大会)の秋田県予選を制し、旧校名時代から27年ぶり通算4度目(現校名では初)となる全国高校サッカー選手権大会出場を達成した。さらに2022年度(第101回)および2023年度(第102回)にも秋田県大会を連覇して全国へ進出。第102回大会では名護(沖縄)を2-0で下し、選手権全国大会における記念すべき初勝利を挙げて2回戦進出を果たした。
現監督と指導陣
- 砂金伸(いさごしん)(在籍期間:2024年4月〜在任中)
1960年生まれ。日本体育大学卒業。長年にわたる豊富な指導実績と情熱的な育成手腕を持ち、2024年4月1日よりノースアジア大学明桜高校男子サッカー部監督に就任。助監督の西澤拓也氏、部長兼コーチの齋藤信氏らとともに、選手個々の高い技術と判断力を引き出す指導を展開している。
- 原美彦(はらよしひこ)(在籍期間:2018年〜2024年3月)
元監督。長崎県立国見高校出身。ヴィッセル神戸U-18コーチなどを経て2018年に監督就任。チームに「全員攻撃・全員守備」のハードワークを浸透させ、第99回・第101回・第102回全国高校サッカー選手権大会出場へと導いた。
全国大会などでの成績
これまでに全国高校サッカー選手権大会に通算6回、インターハイに通算7回の出場実績を記録している。夏のインターハイでは初出場となった1984年度に全国ベスト8の成績を残し、2022年度にも30年ぶりとなる全国出場を果たして1回戦を突破した。第102回全国高校サッカー選手権大会では名護高校を破り選手権全国初勝利を達成。高円宮杯 JFA U-18 サッカーリーグにおいても秋田県1部リーグで幾度も頂点に立ち、プリンスリーグ東北への参戦歴を有している。
全国高校サッカー選手権大会
| 年度 | 高校名(チーム名) | 大会名(出場回数) | 成績・結果 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1980年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 優勝・古河一(茨城) |
| 1981年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 優勝・武南(埼玉) |
| 1982年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 優勝・清水東(静岡) |
| 1983年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 優勝・帝京(東京) |
| 1984年度 | 秋田経法大付 | 第63回全国高校サッカー選手権大会(初出場) | 2回戦敗退 | 初戦敗退(2回戦 1-1(PK4-5) 大社(島根))/優勝・帝京(東京) / 島原商(長崎) |
| 1985年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は秋田商/優勝・清水市商(静岡) |
| 1986年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は秋田商/優勝・東海大一(静岡) |
| 1987年度 | 秋田経法大付 | 第66回全国高校サッカー選手権大会(2度目) | 1回戦敗退 | 初戦敗退(1回戦 0-1 四日市中央工(三重))/優勝・国見(長崎) |
| 1988年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は西目/優勝・清水市商(静岡) |
| 1989年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会準優勝 | 秋田県代表は西目/優勝・南宇和(愛媛) |
| 1990年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は秋田商/優勝・国見(長崎) |
| 1991年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は秋田商/優勝・四日市中央工(三重) / 帝京(東京) |
| 1992年度 | 秋田経法大付 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は西目/優勝・国見(長崎) |
| 1993年度 | 秋田経法大付 | 第72回全国高校サッカー選手権大会(3度目) | 1回戦敗退 | 初戦敗退(1回戦 0-2 作陽(岡山))/優勝・清水市商(静岡) |
| 1994年度〜2019年度 | 秋田経法大付/明桜 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 準優勝・ベスト4複数回/各年度優勝校 |
| 2020年度 | 明桜 | 第99回全国高校サッカー選手権大会(4度目) | 1回戦敗退 | 27年ぶり出場(1回戦 3-4 那覇西(沖縄))/優勝・山梨学院(山梨) |
| 2021年度 | 明桜 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会準優勝 | 決勝 0-1 秋田商/優勝・青森山田(青森) |
| 2022年度 | 明桜 | 第101回全国高校サッカー選手権大会(5度目) | 1回戦敗退 | 初戦敗退(1回戦 0-1 飯塚(福岡))/優勝・岡山学芸館(岡山) |
| 2023年度 | 明桜 | 第102回全国高校サッカー選手権大会(6度目) | 2回戦敗退 | 1回戦 2-0 名護(沖縄)=選手権全国初勝利 2回戦 0-1 堀越(東京A)/優勝・青森山田(青森) |
| 2024年度 | 明桜 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会準優勝 | 決勝 1-2 西目/優勝・前橋育英(群馬) |
| 2025年度 | 明桜 | 全国高校サッカー選手権大会(秋田県大会) | 県大会準優勝 | 決勝 0-1 秋田商/優勝・神村学園(鹿児島) |
全国高等学校総合体育大会(インターハイ)
| 年度 | 高校名(チーム名) | 大会名(出場回数) | 成績・結果 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1984年度 | 秋田経法大付 | 全国高校総体(インターハイ)(初出場) | ベスト8(全国第5位) | 秋田開催枠/2回戦 2-0 徳島商、3回戦 1-0 宇都宮学園、準々決勝 1-2 古河一/優勝・帝京(東京) / 武南(埼玉) |
| 1985年度〜1986年度 | 秋田経法大付 | 全国高校総体(インターハイ)(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は秋田商/優勝・清水東(静岡) / 国見(長崎) |
| 1987年度 | 秋田経法大付 | 全国高校総体(インターハイ)(2度目) | 2回戦敗退 | 1回戦 1-0 奈良育英、2回戦 0-2 国見/優勝・国見(長崎) |
| 1988年度〜1989年度 | 秋田経法大付 | 全国高校総体(インターハイ)(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は西目 / 秋田商/優勝・市立船橋(千葉) / 清水市商(静岡) |
| 1990年度 | 秋田経法大付 | 全国高校総体(インターハイ)(3度目) | 1回戦敗退 | 初戦敗退(1回戦 1-2 桐蔭学園)/優勝・清水市商(静岡) |
| 1991年度 | 秋田経法大付 | 全国高校総体(インターハイ)(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 秋田県代表は西目/優勝・清水市商(静岡) |
| 1992年度 | 秋田経法大付 | 全国高校総体(インターハイ)(4度目) | 1回戦敗退 | 初戦敗退(1回戦 0-1 徳島市立)/優勝・徳島市立(徳島) |
| 1993年度〜2019年度 | 秋田経法大付/明桜 | 全国高校総体(インターハイ)(秋田県大会) | 県大会敗退(詳細記録なし) | 準優勝・ベスト4複数回/各年度優勝校 |
| 2020年度 | 明桜 | 全国高校総体(インターハイ)(秋田県大会) | 大会中止 | 新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止 |
| 2021年度 | 明桜 | 全国高校総体(インターハイ)(秋田県大会) | 県大会準優勝 | 秋田県代表は西目/優勝・青森山田(青森) |
| 2022年度 | 明桜 | 全国高校総体(インターハイ)(5度目) | 2回戦敗退 | 30年ぶり出場/1回戦 3-2 徳島市立、2回戦 0-2 帝京/優勝・前橋育英(群馬) |
| 2023年度 | 明桜 | 全国高校総体(インターハイ)(6度目) | 2回戦敗退 | 初戦敗退(2回戦 1-5 帝京長岡)/優勝・明秀学園日立(茨城) |
| 2024年度 | 明桜 | 全国高校総体(インターハイ)(7度目) | 1回戦敗退 | 初戦敗退(1回戦 1-1(PK3-5) 日章学園)/優勝・昌平(埼玉) |
| 2025年度 | 明桜 | 全国高校総体(インターハイ)(秋田県大会) | 県大会準優勝 | 秋田県代表は秋田商/優勝・神村学園(鹿児島) |
高円宮杯 JFA U-18 サッカーリーグ
| 年度 | 高校名(チーム名) | 大会名 | 成績・結果 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2018年度 | 明桜 | 秋田県U-18リーグ1部 | 上位 | 県リーグ残留/プリンス東北優勝・尚志 |
| 2019年度 | 明桜 | 秋田県U-18リーグ1部 | 優勝 | プリンスリーグ東北プレーオフ進出/プリンス東北優勝・青森山田2nd |
| 2020年度 | 明桜 | 秋田県U-18リーグ1部 | 優勝 | 特別大会(昇降格なし)/スーパープリンス東北優勝・青森山田2nd |
| 2021年度 | 明桜 | 秋田県U-18リーグ1部 | 2位 | 県リーグ残留/プリンス東北優勝・尚志 |
| 2022年度 | 明桜 | 秋田県U-18リーグ1部 | 優勝 | プリンスリーグ東北プレーオフ勝利・昇格決定/プリンス東北優勝・青森山田2nd |
| 2023年度 | 明桜 | 高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ東北 | 8位 | プリンスリーグ東北残留達成/優勝・青森山田2nd |
| 2024年度 | 明桜 | 高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ東北 | 9位 | 秋田県U-18リーグ1部へ降格/優勝・尚志 |
| 2025年度 | 明桜 | 秋田県U-18リーグ1部 | 2位 | 県リーグ残留/プリンス東北優勝・尚志 |
| 2026年度 | 明桜 | 秋田県U-18リーグ1部 | 参戦中 | プリンスリーグ東北復帰を目指し参戦中 |
部員数と練習環境
部員数は各学年約25名、総勢70〜80名規模を誇る。トップチーム(Aチーム)からセカンドチーム(Bチーム)、ルーキー世代(U-16)までカテゴリー分けを行い、すべての選手が公式戦やフェスティバルで実戦経験を積める体制を整えている。
練習環境は東北屈指のスケールを誇る。キャンパス内には夜間照明設備を完備した専用のロングパイル人工芝サッカーグラウンドが2面整備されており、天候や日没時刻に左右されることなく質の高いトレーニングを毎日実施できる。また、悪天候時や冬季の降雪期にも対応できる大型屋内練習場や充実したトレーニングルームを活用し、一年を通じてフィジカル・戦術両面を強化できるハイレベルな環境が整っている。
チームの特徴とユニフォーム
明桜高校サッカー部のプレースタイルは、高い走力と連動性を前面に押し出したハイプレス&ショートカウンター、そして後方からの丁寧なビルドアップによる主導権掌握である。選手全員が労を惜しまずに走り抜くタフさと、局面を打開する高い個人技を高い水準で兼ね備えている。
公式戦ユニフォームのサプライヤーはATHLETA(アスレタ)である。フィールドプレーヤーの正ユニフォーム(HOME)は鮮やかな「青(ブルー)」をベースとしたシャツ・パンツ・ソックスを採用しており、副ユニフォーム(AWAY)は清潔感のある「白(ホワイト)」を基調としている。ゴールキーパーは蛍光イエロー、ピンク、グリーンなどを着用する。胸部にはスタイリッシュなチームエンブレムおよび「MEIOH」のロゴが刻まれている。
寮生活・下宿環境
明桜高校では、秋田県外や秋田市外の遠方から入学する選手のために指定の学生寮および提携下宿施設が用意されている。寮では栄養士監修の朝・夕2食が提供され、成長期のアスリートに欠かせないバランスの良い食生活と体重管理が徹底されている。
寮生活を通じて規則正しい生活習慣を身につけるとともに、仲間と寝食を共にすることで強固なチームワークと社会性が育まれる。寮費などの詳細な諸費用については、年度ごとの募集要項や入部説明会にて案内されている。
セレクション情報と入試案内
サッカー部では、次年度の入学・入部を希望する中学3年生を対象とした練習体験会およびセレクションを例年7月から8月頃にかけてキャンパス内の人工芝グラウンドで実施している。参加申込みは学校公式ホームページや男子サッカー部特設サイトを通じて受け付けられる。
入試形態としては、スポーツ推薦や専願入試、一般入試など複数の区分が設けられている。コース別の学力偏差値の目安は、特別進学αコースおよび特別進学βコースが58〜60程度、文理コースが54〜56程度、デジタル探究コースが52〜54程度、総合研究コースが48〜50程度となっている。アスリートとしての競技力向上はもちろん、難関大学進学から専門教育まで進路希望に応じたきめ細やかな指導体制が敷かれている。
プロサッカー選手を輩出したOB一覧
ノースアジア大学明桜高等学校(旧・秋田経済法科大学附属高等学校)サッカー部からプロサッカー界へ進出した主なOB選手は以下の通りである。
- 秋山隆之(あきやまたかゆき)(1988年度卒/1970年5月24日生)
ポジション:ディフェンダー(DF)。秋田経済法科大学附属高校卒業後、名古屋グランパスエイトに加入。
上記プロ選手のほかにも、多くの卒業生が関東や東北の強豪大学サッカー部(仙台大学、流通経済大学、国士舘大学など)へ進学して主力を務め、社会人地域リーグや指導者として日本サッカー界の発展に広く貢献している。






















