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【高校選手権】兵庫県代表、滝川第二 旋風再来誓う

30日開幕の第91回全国高校サッカー選手権大会(読売新聞社など後援)に、2年ぶり17回目の出場を果たした滝川二(神戸市西区)は31日、千葉県市原市の市原臨海競技場で、山形県代表の山形中央と対戦する。イレブンは、2年前と同じ「全国制覇」を目標に、「滝二旋風」の再来を誓っている。(竹田純)

滝川二の持ち味は、積極的なサイド攻撃と正確なセットプレーから織り成す攻撃的サッカーだ。県大会決勝の神戸弘陵戦も主力選手の活躍で4―1と快勝。県大会5試合22得点という自慢の得点力を見せつけた。

だが、チームの道のりは順調だったわけではない。インターハイ県予選ではベスト8止まり、強豪校がそろうプリンスリーグ関西1部でも最下位に沈んだ。栫(かこい)裕保監督は、「気持ちだけが先行する『お子様チーム』だった」と振り返る。試合に勝てない焦りから、ミスを責め合い、チーム内がぎくしゃくする悪循環に陥っていた。

転機となったのは、県大会直前に招いたサッカー部OBの坂中尚哉・関西国際大准教授(スポーツ心理学)の助言だった。「プラスの言葉を使うことを心がけよう」。ミスをしても、「切り替えていこう」「次がある」などと失敗にとらわれないよう声をかけ合うようになった。

イレブンの意識が変わると、チームのために体を張る献身的なプレーが増え、攻守の連係がかみ合うようになった。

今後の課題は、「攻守の切り替えを早くすること」。相手チームのカウンターから失点するパターンが多かったためで、本番に向けて、実戦形式の練習で課題克服に余念がない。

全国優勝の記憶は、当時1年生だった選手たちの心に深く刻まれている。MF太田皐介(こうすけ)主将(3年)は、「初戦で弾みをつけ、全国優勝した先輩たちのように、自分たちも全国制覇を目指す」と意気込んでいる。

【読売新聞】