男子サッカーの正智深谷は、準決勝で市船橋(千葉)を相手に、PK戦までもつれ込む接戦を演じた。
惜しくも敗れたが、司令塔のMF斎藤雄士主将(3年)は「強豪相手にここまでやれたのは自信になった」と、首にかけられた銅メダルを誇らしげに見つめた。
速いパス回しで攻める市船橋対策で心掛けたのは、シュートを打たせないこと。「我慢」と仲間に声を掛け続け、周りの選手を鼓舞して引っ張った。
市船橋のシュートは前後半を合わせて計8本。だが、決定機は作らせなかった。小島時和監督も「斎藤の動きが相手をかき乱した」と評価した。
試合後に行われた3位表彰式では「笑顔で終わろうぜ」と、PKを外した選手にも優しく声を掛けた。それでも「負けは悔しい」と、冬の全国高校選手権に向けて、さらなる成長を誓っていた。
(2013年8月7日 読売新聞)