第92回全国高校サッカー選手権山梨県大会準決勝は決勝が行われ、帝京三が2―1の逆転で王者・日本航空を撃破して2006年以来、7年ぶり9度目の優勝を果たした。0―1の前半38分、MF土屋守(2年)が左足で同点とした。後半39分にはMF国分郁弥主将(3年)の右足ゴールで勝ち越した。現チームは公式戦4度目の日本航空戦で初勝利を挙げるとともに、昨年準決勝で敗れた雪辱も果たした。
7年ぶりの選手権切符を告げる終了のホイッスルに、帝京三イレブンは両手を突き上げ歓喜した。終了間際の後半39分、右足で劇的な決勝点を挙げたMF国分主将は、ユニホームで何度もうれし涙を拭った。最少失点に耐えたGK安田亘佑(3年)も芝生に顔をうずめて泣いた。
昨年準決勝で敗れた雪辱を果たした。胴上げで3度、宙に舞った相良和弘監督(39)は「去年だけでなく、日本航空には今年3度、負けた。そして4回目のチャンス。選手には感謝しながら戦いなさいと言った。苦しい時期を乗り越えて成長してくれたと思う」と感慨深げ。ユースリーグでの連敗、6月の総体県予選の準々決勝ではPK戦負け。その悔しさの全てを大一番でぶつけた。
伝統校の重圧と戦ってきた。昨夏総体で全国16強入りするなど県内2冠に輝いた先輩の好成績が、現チームの重荷にもなった。「最初の目標は先輩を超えての県内3冠だったけど、結果が出なくて悩んだ」と安田。5月の県総体、総体県予選はともに8強止まり。結果が出ない責任を抱え込む主将を2度、代えた。
悩める帝京三を救ったのは3代目主将で大阪・茨木市出身の国分。「後輩も僕には気兼ねなく意見できる雰囲気があった」と、関西風の快活なノリでチームの潤滑油になった。0―1の前半38分に、ゴール前のこぼれ球から左足で同点弾を突き刺した2年生MF土屋も「(国分)フミヤさんには何でも相談できる。一丸になれた」と感謝した。
もう、恐れるものは何もない。「初戦で負けたら山梨代表としても、日本航空にも申し訳ない。全国でも“帝京三魂”で勝ち上がる」と国分。初の選手権8強が次なる目標だ。(スポーツ報知)
【決勝】
帝京三2ー1日本航空
【準決勝】
帝京三1-0東海大甲府
日本航空1-0山梨学院
【準々決勝】
桂0-2帝京三
甲府西0-2東海甲府
日本航空7-0甲府昭和
富士河口湖2-7山梨学院
【3回戦】
桂2-1都留
韮崎工業0-3帝京三
甲府西1-0甲府商業
東海甲府2-0甲府工業
日本航空6-0巨摩
甲府城西1-2甲府昭和
富士河口湖3-2甲府東
山梨0-9山梨学院
【2回戦】
韮崎 0-1 桂
都留 3-0 日川
身延 0-5 韮崎工
山梨農林 0-3 帝京三
吉田 0-3 甲府西
甲府商 2-0 甲府南
笛吹 1-4 東海大甲府
上野原 0-8 甲府工
日本航空高 26-0 塩山
巨摩 3-3(PK5-4)富士北稜
白根 1-6 甲府城西
北杜 0-1 甲府昭和
駿台甲府 1-5 富士河口湖
市川 1-2 甲府東
甲斐清和 0-8 山梨
山梨学院 10-1 日大明誠
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◆引用
スポーツ報知