いよいよ13日より、高校総体千葉県予選は16チームによる決勝トーナメントが行われる。今年もプレミアリーグに参戦する市立船橋と流通経済柏を軸に2つの出場枠を巡る戦いが繰り広げられる。今回は千葉県予選を展望してみた。
絶対的本命市立船橋に死角なし!
千葉の絶対的本命は市立船橋だ。昨年の主力の多くが残り、プレミアリーグではJリーグのユースと互角以上の戦いを繰り広げ、6戦で4勝2分と2位につけている。リーグ戦を通して安定感が増したGKの寺尾、杉岡と白井のCB、左SBに転向した古屋のディフェンス陣は鉄壁の守備を誇る。ボランチにはボール奪取力とパスでゲームを作る椎橋、攻撃的MFには、プレミアリーグで大ブレイクしている工藤、動き出しの上手い2年生の高、FWには抜群のスピードを誇る永藤と逸材が揃い、全国優勝が狙える力を持っている。
唯一の不安は、守備を徹底的に固めた相手を崩せるかだ。プレミアリーグでは、守りながらのカウンターで手堅く勝利しているが、千葉県予選では、相手は守りを固めて引き分けPK狙いをしてくることが予想される。しかし順当に行けば高校総体の出場権は獲得できるはずだ。
分厚い選手層とハイプレスで躍動する流通経済柏
今年の選手権ベスト4の流通経済柏は今年も強さを発揮している。プレミアリーグイーストでは2勝4敗だが、内容は悪くない。今年は昨年の小川諒也(FC東京)のようなスペシャルな選手はいないが、高い身体能力を持つ本村と浜野のCB、MF黒澤、左サイドを切り裂く松本、FWも織田、中村、兼田と誰が出てもチーム力が落ちないのが強みだ。しかし一方で早めに選手を代えてくるため、上手くハマる場合もあれば、チームが停滞したまま敗戦するリスクも併せ持っている。
更に今年はBチームが千葉県リーグ1部に昇格し、5勝3分けの負けなしで3位に付けている。驚きなのは、八千代と習志野のAチームにBチームが勝利しており、選手層の厚さは高体連では日本一ではないかという充実ぶりだ。
八千代は昨年の上積みで2強を崩せるか?
この2強に対抗できるのが、昨年の選手権予選ベスト4の八千代だ。昨年の選手権予選準決勝では市立船橋を追い詰め、勝利まであと一歩まで追い付め、試合内容では勝っていた。その時のメンバーの大半が残り、今年は勝負の年となる。ポジショニングに優れるCB長野、スピードある攻撃が魅力の左SB宮野、ゴールへ向かう動きに迫力のあるFW佐藤、そして「八千代のメッシ」としてキレのあるドリブルで試合を決める積田など魅力的な選手が多い。順当に行けば準決勝で対戦する流通経済柏にはしっかりした守りから、縦に速いカウンターが決まれば十分に勝機はあるはずだ。
習志野、柏日体、千葉明徳、暁星国際がジャイアントキリングを達成できるか
昨年の千葉県予選を優勝した習志野は主力が多く抜け、苦しい1年となりそうだ。DF西村の高さとMFの池田のゲームメイクで、昨年同様準決勝で流通経済柏に挑戦したいところだ。
準決勝まで行けば市立船橋に番狂わせを起こせる可能性のあるチームの筆頭は柏レイソルとの提携で注目を集める柏日体、アイデア豊富なドリブルの左SBの飯田、MF藤岡などがおり、しっかり守ってのカウンターで波乱を起こすことができるか。また、その柏日体とリーグ戦で引き分けた千葉明徳も守りの堅いチームだ。
そして、流通経済柏を倒して初の全国を狙うのは昨年の予選ベスト4の暁星国際だ。高さのあるCBと点の取れるMF佐藤がおり、流通経済柏と八千代を倒しての全国を狙っている。
千葉県大会は13,14日に1回戦と準々決勝、20日と21日に東総で準決勝と決勝が行われる。
市立船橋のキーパー間違えいる、寺尾が
正キーパー