第92回全国高校サッカー選手権大会福島県予選は準々決勝が行われ、富岡が5年ぶり2度目の優勝を決めた。前半34分、MF黒沢健太(3年)が直接FKをたたき込んで先制。 後半37分にはカウンターから最後はFW内山翔太(3年)が左足で追加点。39分に1点を返されたが、逃げ切り、5年ぶり2回目の出場を決めた。
震災の年に入学した3年生が奮闘
福島第1原発から半径10キロ圏内にあり、今も警戒区域に指定される同校。県内外の4カ所にサテライト校を置き、サッカー部の生徒も福島北高に通っている。当然、自前のグラウンドもないが、入学直前に原発事故が起きた3年生の奮闘で頂点に立った。
佐藤弘八監督(43)は「そういう環境が当たり前だと思っているし、どんな状況でもサッカーがやれることに感謝している。どんな環境でも富岡でやりたいと来てくれた子どもたちが、よくやった」と感激していた。
尚志は2年ぶりの頂点にあと1歩及ばなかった。
風下の前半からリズムを作れず、ピンチの連続。パワープレーに活路を見いだしたが、後半39分にDF久保田孔了(3年)が1点を返すのがやっとだった。11年度全国4強時からの主力でU-18韓国代表のMF高慶汰主将(3年)は「今度は自分が連れていくという思いだったけど、責任を感じてます」。はとこにあたるJ1仙台MF梁勇基(31)にも勝利を報告できず「申し訳ないです」とうなだれた。
◆高校サッカー選手権福島県予選に関する記事
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