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【サカスタ068】MF渡辺皓太(東京ヴェルディユース)

【クラブユース関東予選ラウンド16 東京ヴェルディユース1-0浦和レッズユース】

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 ユースの名門が昨年のJユースカップの優勝チームを撃破した。後半MF大久保の見事なターンからの左足一閃、低い弾道で浦和ゴールに突き刺し、チームは38回目の全国出場を決めた。このアシストをした男こそ、この試合で別格のプレーをしたMF渡辺皓太だ。普段は2種登録としてトップチームに帯同しているが、この日はボランチで出場。開始早々から判断の速いショートパスからミドルパス、パスをはたいて自ら前へ動いて攻撃の起点を作っていた。

 また、守備も奪いどころをよく熟知しており、165cmと小柄だが、相手に対して身体の入れ方が上手く、奪うだけではなく、そこから的確なパスでチャンスを演出する。そして何より、ディフェンスラインからボールをもらう際の受け方が絶妙で、一瞬で綺麗にターンし、次のプレーが入りやすいようなボールの置き場所と視野をしっかりと確保している。

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 昨年もサニックス杯やクラブユース関東予選、Jユースカップと試合を観てきたが、確かに運動量が豊富な上手い選手だったが、最上級生としての自覚なのか、トップチームでの練習参加がそうしたいのか、大きく成長し、もはやユースレベルのメンバーでは頭ひとつ抜けた存在となっている。 

 チームはクラブユース出場チーム最多となる38回目の出場を決めたが、近年は関東のクラブユースのレベルが均一化しており、簡単に予選突破できる状況ではなくなった。しかも相手は昨年のJユースカップ覇者の浦和レッズユースとなれば、藤吉監督から出場の声がかかるのも当然である。

 今年3月終わりにトップチームに2種登録され、4月29日のJ2第10節・群馬戦で初のベンチ入り。5月3日の山形戦の後半26分からの途中出場でJ2デビューした。しかし、その後は5試合連続でメンバー入りから遠ざかっている。

 この状況であれば、7月の全国大会には出場する可能性もある。クラブユースは一昨年はベスト16、昨年はグループリーグ敗退と育成の名門はこの大会で結果を残せていない。本人も不本意なはずだ。トップでの活躍と共にユースの大会でも飛び抜けた存在として渡辺の活躍が期待される。