高校・クラブユースのチーム紹介ページ▼

矢板中央高校【チーム紹介:栃木県】

学校・サッカー部の発足

 栃木県北地区にある男女共学の私立高校。1957年に矢板高等女子学院設立認可され、1970には年普通科の男女共学化により矢板中央高等学校と改称される。サッカー部の発足は共学化の翌年の1971年、そしてスポーツ強化として、1981年にスポーツ科が設立され、サッカーを中心にスポーツ強化を明確化した。

 サッカー部は1994年に高橋健二氏が監督に就任、”県北で勝てるチーム”をモットーに強化を進めた。選手を1年間ブラジルに留学させ、選手のレベルを上げたり、元帝京高校サッカー部監督の古沼貞雄氏のアドバイスを参考に堅守速攻のサッカーを築き上げ、2004年に高校総体と選手権へ初出場を果たした。初戦で興梠慎三率いる鵬翔に2-3で敗れた。

2009年度の88回大会で、作陽、広島皆実を破って初の国立入り(ベスト4)を果たした。2年後の90回大会では、準々決勝で市立船橋に敗退したが、ベスト8に進出。強豪校の仲間入りをした。

 その後も選手権には出場を続け、2017年、全日本ユース(U-18)フットサル大会に優勝、個性豊かな2年生を主体とした選手たちがその勢いで、96回大会では流経大柏に敗れたが、2度目のベスト4進出となった。そして1部制になって初めてプリンスリーグ関東に参入した。

 2018年期待された世代が最上級生となり、強豪Jユースが揃うプリンスリーグ関東で優勝し、プレミアリーグ参入決定戦に参戦するが、熊本の大津に敗れて残念ながら昇格を逃した。優勝候補の一角として期待された選手権では、準々決勝で優勝した青森山田に敗れベスト8に終わった。しかし2年連続で選手権ベスト8と全国的な強豪校として広く認知されている。




監督・コーチ

矢板中央サッカー部の躍進は現監督である高橋健二氏と同校アドバイザーである元帝京高校監督の古沼貞雄氏の存在が欠かせない。

高橋健二

選手権ではベスト4とベスト8を2回ずつ進出。その高い手腕が評価されている高橋健二監督

 就任20年以上を数え、現在でも監督を務めている。高橋氏は矢板東高校時代選手として、国体では3位、チームとして選手権を目指していたが、当時は黒崎久志率いる宇都宮学園の全盛期であり、選手権に出場することはできなかった。仙台大学ではセンターバックとして活躍し、大学卒業後、高校の恩師より地元の矢板中央での募集をあることを知り、指導者として高校選手権を目指すこととなった。当時は宇都宮学園、佐野日大、真岡などの中央部や南部が優勢で県北のチームが選手権に出場することをまずは目標に13名だったサッカー部の強化を始めた。

 上手い選手を育てるため、選手をブラジルに留学させ、現地でサッカーの指導を受けるためナカザワスポーツ教育センターと提携して、100名以上の選手をブラジルに送るとプロジェクトを開始、選手のレベルは上がり、県北では優勝し、栃木県予選でもベスト4に行くまでのレベルとなりいい試合はするが勝てない苦しい時期が続いた。

 静岡県の時の栖で帝京高校の古沼貞雄と会う機会があり、古沼のアドバイスを受け、現在でも引き継がれている堅守速攻のサッカーを加えたことで、全国大会に出場できる力をつけ、選手権ではベスト4とベスト8進出を2回ずつするなど、全国を代表するチームに育て上げた。また、最後のロッカールームや監督インタビューで涙することも多いことから、人情派指導者として、選手や高校サッカーファンから親しまれている。

古沼貞雄

 高校サッカー界を代表する名将。1965年から帝京高校サッカー部監督に就任、全国高等学校サッカー選手権大会優勝6回と全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会優勝3回の、計9回の全国制覇を成し遂げて帝京高校サッカー部の黄金時代を支え、数多くのJリーガーを輩出した。2005年3月で一線を退き、同年4月よりJリーグ東京ヴェルディのアドバイザーに就任。その後は全国の有力校やユース年代を軸にサッカーを見て回る多忙な日々を送り、2007年には流通経済大学附属柏高校のコーチとしてチームを全国高等学校サッカー選手権大会優勝に導いた。2008年より、矢板中央高校サッカー部のアドバイザーとなる。それ以来、選手権では矢板中央のベンチに入り、高橋監督をサポートしている。

チームについて

サッカーのスタイル

 4-4-2のボックス型のフォーメーションを基本として、堅守速攻をベースにしている。まずは守備から入るという考え方の元、長身でリーダーシップのあるCBを配置し、両SBも身体能力と守備能力の高い選手を配置、ボランチにも年によるが、長身選手で制空権を握り、守備能力の高い選手を配置する。攻撃的MFはドリブルで打開できるテクニシャン系の選手が多く起用される。FWはツートップで横並びや1トップ1シャドーで長身選手やスピードのあるなど身体能力の高い選手が使われるケースが多い。近年は能力の高い選手が集まっており、特に攻撃の部分で個性豊かな選手を多く、その年の選手によってチームの特徴が大きく変わっている。

ユニフォーム

ホームは赤黒・黒・赤でアウェイは白青・白・青である。
 メーカーはMIZUNOのユニフォームを使用している。

矢板中央_HOME 矢板中央_AWAY

サッカー部員

部員数

3年:53名 2年:56名 1年:56名 計:165名 

部員は100名以上と大所帯、4チームに分けて運営している。

所属リーグ

トップチームはプリンスリーグ関東、Bチームは栃木県1部リーグ、Cチームは2部、Dチームは3部に所属している。

3種の出身チーム

栃木県内の中体連とグラブチーム出身選手を中心に寮が充実したことでプロや選手権出場を目指す福島県や埼玉県北部の生徒に加え、全国から選手が集まっている。

矢板モデルの取り組み

 少子化の影響による応募人員の減少による定数割れ。一部の人気校を除き、生徒集めが難しい状況になっている。特に入学金や授業料の負担が多いとされる私立高校、特に地方の学校は生徒数の確保が困難となっている。矢板中央のある矢板市は人口3万3000人ほどの小都市で全校生徒600人の小規模校である。チームが結果を出すことで、部員数が増加、コーチの確保と寮の整備が大きな課題となった。寮の建設を学校へ打診したが、受け入れられず、自分たちで運営団体を作ることにした。そうして2016年に一般社団法人矢板セントラルスポーツクラブを立ち上げた。銀行からの融資を受け、高校生が生活できるサッカー部寮「東原新寮」を新設した。

矢板SC

2016年、関東社会人リーグに所属する『ヴェルフェ矢板』のジュニアユースを受け継ぐ形で『矢板SC』というジュニアユースクラブも発足し、中高一貫の強化をスタートさせた。高校と同じ人工芝のグラウンドで練習を行い、矢板SCは18年に早くも『関東クラブユース選手権(U―15)大会』に初出場している。




学校生活

練習環境

2008年8月学校から車で5分の山間に人工芝の専用グラウンドが完成。夜間照明設備もあるため、自主練習の可能となり、今後のチーム強化を期待されています。

矢板中央人工芝グラウンド
山の上に作った人工芝のグラウンド
矢板中央人工芝グラウンドナイター施設
ナイター設備も完備。日没の早い冬の時期や自主練も可能

寮生活

 東原寮と東原新寮の2つがあり、どちらも学校まで自転車で3分、グラウンドまで自転車で10分と立地条件も良いため学業と部活動に専念できる抜群の環境となっています。

学校法人主体で建設された東原寮
一般社団法人矢板セントラルスポーツクラブを立ち上げ、設立した東原新寮

入部するには

練習会

基本的には、誰でも入部できるようです。毎年8月から10月までに数回練習会を開催しているようです。特待生制度などあるようです。

偏差値

学科・コース 偏差値
特進 53
普通 40
スポーツ 38




チーム情報

住所 329-2161 栃木県矢板市扇町二丁目1519
監督 高橋健二
所属リーグ プリンスリーグ関東、栃木県1部、2部、3部リーグ
サイトURL 矢板中央高校サッカー部ホームページ

主なOB(Jリーガー)

富山貴光(サッカー選手・早稲田大学・大宮アルディージャ)
湯澤洋介(サッカー選手・駒澤大学・京都サンガF.C.)
須藤貴郁(サッカー選手・平成国際大学・ヴァンラーレ八戸)
三浦拓 (フットサル選手・日本体育大学・湘南ベルマーレフットサルクラブ)
山越康平 (サッカー選手・明治大学・大宮アルディージャ)

矢板中央高校に関するニュース