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石渡靖之(市立船橋高校)高校サッカー名将列伝

石渡靖之_市立船橋

石渡靖之(市立船橋高校)高校サッカー名将列伝

1. 監督総評

名将・布啓一郎監督の黄金期を参謀・部長として支え、2003年春に市立船橋高校の監督に就任。初年度から高円宮杯全日本ユース選手権初優勝を飾り、同年の天皇杯ではJ1王者・横浜F・マリノスと2-2のPK死闘を演じるなど全国に強烈なインパクトを残した。

激戦区・千葉において、伝統の部訓「和を以って技を征す」を体現し、堅牢な守備組織と鋭い速攻、選手の自立した判断を重んじるチーム作りを推進。2004年度選手権で準優勝を果たしたほか、インターハイでは2007年、2008年(両校優勝)、2010年と在任8年間で3度の全国制覇を成し遂げた。カレン・ロバート、増嶋竜也、渡辺広大、中村充孝、和泉竜司ら多くのプロ選手を輩出し、監督退任後は市船の教頭・校長を務め教育活動にも尽力した。

2020年からは愛知東邦大学教授および東邦高校サッカー部の指導に携わり、2022年には東邦高を4年ぶりとなる第101回全国選手権出場へ導いた。さらに2023年、2024年には愛知県高校総体を連覇して2年連続で全国総体出場を果たすなど、激戦の東海地区でも確固たる名門復活を牽引。東西の強豪校で情熱を注ぎ続ける名伯楽である。

2. 基本情報

  • 氏名:石渡 靖之(いしわた やすゆき)
  • 生年月日:1959年6月1日
  • 出身地:千葉県千葉市
  • 指導チーム:船橋市立船橋高等学校(千葉県)、愛知東邦大学、東邦高等学校(愛知県)
  • 役職:元・船橋市立船橋高等学校サッカー部 監督(2003〜2010年度)・元校長、愛知東邦大学 人間健康学部 教授、学校法人東邦学園 サッカー部総監督、東邦高等学校サッカー部 監督

3. 指導歴

  • 1980年代 – 2003年3月:船橋市立船橋高等学校 教諭・サッカー部部長/コーチ(布啓一郎監督とともにチームマネジメントや育成を担当)
  • 2003年4月 – 2011年3月:船橋市立船橋高等学校 サッカー部 監督(8年間)
  • 2011年4月 – 2018年3月:船橋市立船橋高等学校 教諭・教頭
  • 2018年4月 – 2020年3月:船橋市立船橋高等学校 校長
  • 2020年4月 – 2026年3月:愛知東邦大学 人間健康学部 教授、学校法人東邦学園 サッカー部総監督
  • 2022年4月 – 現在:東邦高等学校 サッカー部 監督

4. 大会の戦績

全国高校サッカー選手権大会

監督通算出場4回(準優勝1回、ベスト8 1回、2回戦敗退1回、1回戦敗退1回)

年度 高校名 大会名(出場回数) 成績・結果 備考
2003年度 市立船橋 第82回全国高校サッカー選手権大会(13回目) ベスト8 監督就任1年目、3回戦で東福岡を1-0で下し準々決勝進出(カレン・ロバート、増嶋竜也)
2004年度 市立船橋 第83回全国高校サッカー選手権大会(14回目) 準優勝 決勝進出、鹿児島実業と0-0の末にPK戦惜敗し全国準優勝(渡辺広大)
2005年度 市立船橋 第84回全国高校サッカー選手権大会 千葉県予選 県予選敗退 代表:八千代
2006年度 市立船橋 第85回全国高校サッカー選手権大会 千葉県予選 県予選敗退 代表:八千代
2007年度 市立船橋 第86回全国高校サッカー選手権大会 千葉県予選 県予選敗退 代表:流通経済大柏
2008年度 市立船橋 第87回全国高校サッカー選手権大会(17回目) 2回戦敗退 県予選決勝で流経大柏を破り4年ぶり出場、初戦敗退(中村充孝)
2009年度 市立船橋 第88回全国高校サッカー選手権大会 千葉県予選 県予選敗退 代表:八千代
2010年度 市立船橋 第89回全国高校サッカー選手権大会 千葉県予選 県予選敗退 代表:流通経済大柏/市船監督退任
2020年度 東邦 第99回全国高校サッカー選手権大会 愛知県予選 県予選敗退 代表:東海学園/東邦学園サッカー部総監督着任
2021年度 東邦 第100回全国高校サッカー選手権大会 愛知県予選 県予選敗退 代表:中部大第一
2022年度 東邦 第101回全国高校サッカー選手権大会(7回目) 1回戦敗退 愛知県予選優勝(決勝で東海学園に勝利し4年ぶり全国出場)、初戦で履正社に1-4
2023年度 東邦 第102回全国高校サッカー選手権大会 愛知県予選 県予選3回戦敗退 代表:名古屋/大同大大同に1-2で敗退
2024年度 東邦 第103回全国高校サッカー選手権大会 愛知県予選 県予選ベスト4 代表:東海学園/準決勝で愛工大名電に0-3で敗退
2025年度 東邦 第104回全国高校サッカー選手権大会 愛知県予選 県予選ベスト4 準決勝で愛工大名電に0-1で惜敗

全国高校総体(インターハイ)

監督通算出場8回(優勝3回、準優勝1回、ベスト4 1回、ベスト16 2回、2回戦敗退1回、1回戦敗退1回)

年度 高校名 大会名(出場回数) 成績・結果 備考
2003年 市立船橋 2003長崎ゆめ総体(18回目) ベスト4(3位) 就任1年目で全国4強進出
2004年 市立船橋 2004中国総体(19回目) 準優勝 決勝進出、国見に1-2で惜敗し全国準優勝(渡辺広大)
2005年 市立船橋 2005千葉きらめき総体(20回目) 3回戦敗退(ベスト16) 地元千葉県開催
2006年 市立船橋 06総体THE近畿(21回目) 3回戦敗退(ベスト16) 4年連続全国総体出場
2007年 市立船橋 2007青春・佐賀総体(22回目) 優勝 決勝で星稜を4-1で破り全国総体初制覇(通算5回目)
2008年 市立船橋 彩夏到来08埼玉総体(23回目) 優勝(連覇) 決勝で流経大柏と対戦、雷雨のため前半打ち切り両校優勝(連覇達成)
2009年 市立船橋 2009近畿まほろば総体 千葉県予選 県予選敗退 代表:習志野、八千代
2010年 市立船橋 美ら島沖縄総体2010(24回目) 優勝 決勝で滝川第二を4-1で下し在任中3度目の全国制覇/市船監督退任
2021年 東邦 輝け君の汗と涙 北信越総体 2021 愛知県予選 県予選敗退 代表:中京大中京
2022年 東邦 躍動の青い力 四国総体 2022 愛知県予選 県予選3回戦敗退 代表:中京大中京/大成に1-2で敗退
2023年 東邦 翔び立て若き翼 北海道総体 2023(9回目) 2回戦敗退 愛知県予選優勝(決勝で刈谷にPK勝ち、9年ぶり全国出場)、1回戦で神村学園をPK戦で撃破
2024年 東邦 ありがとうを強さに変えて 北部九州総体 2024(10回目) 1回戦敗退 愛知県予選優勝(大会連覇、2大会連続全国出場)、1回戦で米子北に1-1(PK3-4)惜敗
2025年 東邦 燃ゆる感動 2025中国総体 愛知県予選 県予選ベスト4 代表:豊川/準決勝で敗退
2026年 東邦 響きわたれ若人の熱き鼓動 2026東北総体 愛知県予選 県予選準優勝 決勝で豊川に0-2で敗れ準優勝(東海高校総体出場)

高円宮杯全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会

優勝1回(2003年)、ベスト8 1回(2007年)

年度 高校名 大会名(出場回数) 成績・結果 備考
2003年 市立船橋 第14回全日本ユースサッカー選手権大会 優勝 決勝で国見を1-0で破り初優勝(石渡体制初の全国タイトル)
2007年 市立船橋 第18回全日本ユースサッカー選手権大会 ベスト8 準々決勝進出

天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会

年度 高校名 大会名(出場回数) 成績・結果 備考
2003年 市立船橋 第83回天皇杯全日本サッカー選手権大会 3回戦進出 2回戦でザスパ草津を1-0撃破、3回戦でJ1王者・横浜F・マリノスと2-2(PK1-4)の死闘を演じる

高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ(プリンスリーグ・県リーグ)

年度 高校名 大会名(出場回数) 成績・結果 備考
2003年 市立船橋 第1回プリンスリーグ関東 参戦 地域リーグ創設初年度より参戦
2004年 市立船橋 第2回プリンスリーグ関東 参戦
2005年 市立船橋 第3回プリンスリーグ関東1部 参戦
2006年 市立船橋 第4回プリンスリーグ関東1部 参戦
2007年 市立船橋 第5回プリンスリーグ関東1部 優勝 無敗でリーグ初制覇
2008年 市立船橋 第6回プリンスリーグ関東1部 参戦
2009年 市立船橋 第7回プリンスリーグ関東2部 3位(1部昇格) 2部3位となり1部昇格
2010年 市立船橋 第8回プリンスリーグ関東1部 参戦 市船監督退任
2022年 東邦 高円宮杯 JFA U-18愛知県1部リーグ 参戦
2023年 東邦 高円宮杯 JFA U-18愛知県1部リーグ 優勝(プリンス東海昇格) プリンスリーグ東海参入戦を制し昇格
2024年 東邦 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ2024東海 参戦 東海地域の強豪クラブ・強豪校と対戦
2025年 東邦 高円宮杯 JFA U-18愛知県1部リーグ 参戦
2026年 東邦 高円宮杯 JFA U-18愛知県1部リーグ 参戦

5. 選手経歴・選手総評

選手総評

千葉県千葉市出身。少年時代から白球を追い、県内有数の進学校でありサッカーの強豪としても知られた千葉県立千葉東高校に進学。サッカー部に所属し、激しいポジション争いと日々の厳しい鍛錬の中で選手としての土台を築いた。1学年後輩には後に市船で盟友となる布啓一郎がおり、高校時代から互いに切磋琢磨し合う間柄であった。ピッチ上では献身的な運動量と鋭い戦術眼を発揮し、チームの規律ある組織プレーを支えた。

高校卒業後は青山学院大学経営学部に進学し、体育会サッカー部でプレーを継続。東京都大学サッカーリーグや関東大学リーグの厳しい環境に身を置き、フィジカルと技術が交錯するハイレベルな戦いの中で選手としての見識を深めた。大学での競技生活を通じて、自らの人生の指針として「高校生の成長に関わりながら大好きなサッカーを教えたい」という強い志を抱き、教員免許を取得して教育者の道を志した。

大学卒業後は千葉県の公立高校教員に採用され、指導者の道へと進む。選手時代に培った戦術理解力と、学生時代から一貫して抱き続けた人間的成長への情熱が、後に市立船橋高校を全国屈指の名門へと育て上げる揺るぎない礎となった。

選手経歴

  • 高校時代:千葉県立千葉東高等学校 サッカー部
    1学年後輩に布啓一郎。
  • 大学時代:青山学院大学 経営学部 体育会サッカー部
  • 社会人時代:大学卒業後、千葉県公立高等学校教員に採用。
    市立船橋高校サッカー部部長・コーチを経て監督に就任。