一昨年の選手権優勝時の主将和泉の再来、ゴールと組み立ての両方を高レベルでこなすFW
プリンスリーグ関東1部8節時点で、Jユースの強豪を抑え、3位と健闘している市立船橋。その躍進の原動力となっているのが、今年から市立船橋のエースナンバー10番を背負う、FW石田雅俊(3年)だ。
石田と言えば、2年生の時に15番を背負いFWとして、プリンスリーグ序盤で活躍し、U17日本代表にも召集され、2年生エースとして活躍が期待された。しかし、良い時と悪い時の出来がはっきりしており、結局レギュラーとして定着することはできなかった。事実、昨年のプリンスリーグ、FC東京U18、前橋育英戦では、後半途中から出場するが、1トップとして前線で完全に孤立してしまい、何もできなかった。
しかし、今年はここまで安定した活躍を見せている。現在プリンスリーグ関東1部(8節時点)では得点王、高校総体の千葉県予選準決勝の八千代戦では昨年の雪辱を晴らし、1人チームの全得点である4ゴールを決めた。決勝の流通経済柏戦では、途中出場で、1点を決めた。そして先週のプリンスリーグ八千代千では、1点先制されたあと、すぐに自らドリブルで相手3人に囲まれながら、低い弾道のミドルシュートをゴール左隅に決め、勝負強さを見せ付けた。
今年のプリンスリーグ柏レイソルU18との試合では、1トップで出場し、無得点に終わったが、ボールを持てば、強引なドリブルで相手に脅威を与えていたが、その後、ポジションを1列前に下げたことが石田の持ち味を発揮する結果となった。左のMFにポジションを代えると、1トップ時代に相手の徹底したマークがなくなり、自由にプレーできるようになった。中央へポジションチェンジを繰り返し、ボールをキープし、チャンスと見るや、2列目から飛び出し、ゴールを量産し続けた。
また、チームが苦しい時は、ボランチの位置まで下がり、キープ力と視野の広さを活かし、ボールをもらい、左右にパスを散らしリズムを作り、流れを変えようとしていた。まさしく2年前のエース和泉(明大)を彷彿させるプレーで絶対的な存在感を与えている。
8月1日から始まる高校総体では、2回戦から登場、新潟明訓や地元福岡の九国大附など、曲者がいるが、戦力を見てもベスト8は固い。その先の強豪を下し、流通経済柏との2度目の千葉県勢同士の決勝も十分期待できる。厳しくマークされることが予想されるが、東福岡の木戸、國學院久我山の富樫、中京大中京の宮市と共に得点王が期待される。
チーム名 | 市立船橋 | |
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ポジション | FW | |
背番号 | 10 | |
サイズ | 178cm 68kg | |
学年 | 3年 | |
前所属 | 名古屋グランパスU15 | |
代表歴 | U18日本代表候補 |