両足の精度が高い和製ネイマール
クラブユース選手権予選ラウンド第3戦、京都サンガU18は、鳥取U18と決勝トーナメント進出をかけて対戦し、2度追い付かれながら逆転で勝利し、決勝トーナメント出場を決めた。そのMOMは、MFの奥川雅也(3年)だ。そのドリブルと精度の高い両足で京都を勝利に導いた。
奥川を初めて見たのは、2年前のクラブユース選手権、決勝トーナメントのジュビロ磐田U18戦だった。当時1年生の奥川は1年生と思えぬ堂々としたドリブルで、チャンスを演出していた。あれから3年生になり、更なる成長した姿を見せてくれた。
彼の武器を2つある。1つは両足のキックの精度だ。この日、京都の2点目は奥川の右コーナーキックを左足で蹴ってDF酒井の頭に合わせた。そして決勝点となる3点目は左コーナーキックを右足で蹴り、宅野の頭に合わせた。元々、左利きだというが、見た感じはどちらが利き足がわからないほど、正確な精度を誇るキックを持っている。
もう1つはドリブルだ。両足を起用にこなし、細かいステップと切り返しをメッシのようにタッチ数を多く素早く行うため、相手は動きについていけず、逆を取られ抜かれていく。そしてこの素早い作業を相手数人に対して連続で行っていくことができるのが、彼の素晴らしい点である。この日はグラウンドのコンディションが良くないため、最初のトラップが足元に納めるが、ツータッチ目は足元から大きく離れるケースが目立ったが、次のタッチですぐに足元に戻し、修正していた。普段は左サイドにいるが、右サイドでも同じレベルで遜色なくプレーできている。
ただ、必要以上にドリブルを仕掛け、ボールロストしたり、抜け出したフィニッシュには課題を残した。しかし間違いなく違いを出せる選手だ。彼のプレーを見ているとブラジル代表のFWネイマールのプレーと重なる点が多い。ツイッターのアカウントにも
ネイマールラブとなっており、ネイマールを師匠と呼んでいる。見ているとこの年代特有のやんちゃな点も感じるが、試合終了後、ピッチ内にあった小枝を拾って、看板の裏に置いて、次の試合の選手にも気遣う姿も見せていた。
既に2種登録されており、トップとの練習試合でもFKを直接決めるなど、技術レベルは通用している。更にフィジカルを向上させ、トップで活躍する姿を是非見てみたいものだ。
チーム名 | 京都サンガU18 | |
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ポジション | MF | |
背番号 | 9 | |
サイズ | 176cm 61kg | |
学年 | 3年 | |
前所属 | 京都サンガU15 | |
代表歴 | U18、U17日本代表 |