無尽蔵のスタミナで勝利を呼び込むストライカー
90分間、休むことなく、前線からの激しいプレッシャーをかけ、相手のリズムを崩す。そして攻撃時には強引とも言えるポストプレーと突破でゴールを狙うのは西武台のFM中山歩(3年)だ。そのプレーは観ているものに、一生懸命の素晴らしさを教えてもらっているような気持ちになる。
この日のS1リーグの昌平高校戦では、中山の孤軍奮闘だった。高校総体出場、S1リーグでも上位を走る西武台だが、中山から始まる連動したプレスが出来ず、得意のショートカウンターで攻撃を作ることができなかった。昌平のショートパスと2トップを走らせ、西武台の裏のスペースを突くロングパスの組み立てにラインを上げることが出来ず、ボールの奪いどころを見失っていた。当然、1トップの中山は孤立することになった。
それでも責任感が強いのであろう。2点リードされた状況でも最後まで諦めず、強引とも言える反転や素早いルーレットで、前を向こうと打開しようと試みるが、チャンスを作れない。試合終了までプレスとポストプレー、ゴール前での動きを愚直に繰り返してしている姿は、感動すら覚えてくる。
それもそのはず、昨年までは豊富な運動量でボランチをやっていたが、その頑張りをチームに上手く活かすため、FWとコンバート。前線からのプレッシングからのショートカウンターが得意なチームのスタイルに適合している。
しかし、ただの汗かきFWではない。ゴールという結果も出している。高校総体予選では5試合連続ゴール。2回戦から登場となった高校総体の帯広北戦では、ダメ押しの3点目を決めた。残念ながらPKで敗れた3回戦の鹿児島実業戦も先制点をアシスト。っストライカーとして得点に絡む仕事もしっかりこなしている。
きっと、部員175人以上いる名門の1トップとしての使命をそうしているのであろうか。来月からいよいよ、埼玉県予選が始まる。昨年は終了間際に逆転負けという悔しさを味わった。今年の高校総体では、全国でも十分やれる自信も付けた。彼の活躍で4年ぶりの選手権出場にも手が届くはずだ。
チーム名 | 西部台 | |
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ポジション | FW | |
背番号 | 9 | |
サイズ | 174cm/70kg | |
学年 | 3年 | |
前所属 | 朝霞エステレーラ | |
代表歴 |