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乾貴士(野洲)高校サッカーヒーロー列伝

乾貴士_野洲

乾貴士(野洲 滋賀県)高校サッカーヒーロー列伝

寸評

変幻自在の細やかなボールタッチと高い創造性を武器に、高校サッカー史に燦然と輝く「セクシーフットボール」の象徴として全国のファンを熱狂させた攻撃的MF。滋賀県近江八幡市出身で、ジュニアおよびジュニアユース期をテクニック至上主義の名門セゾンFCで過ごし、類まれな足元の技術と広い視野を徹底的に磨き上げた。

滋賀県立野洲高校へ進学すると、2年時に左ウイングのポジションを掴み、卓越したドリブルとテンポの良いパスワークで攻撃を牽引。2005年度の第84回全国高校サッカー選手権では、息を呑むような華麗なパス連携から数々の名シーンを演出し、滋賀県勢初となる全国制覇を達成した。決勝の鹿児島実業戦でも延長戦に及ぶ激闘の中で攻撃陣を牽引し、野洲高校の伝説的なコンビネーションサッカーの中心としてピッチに立ち続けた。3年時の第85回選手権でも大会優秀選手に選出され、高校生ながらU-21日本代表に飛び級招集されるなど破格の才能を示した。

高校卒業後は横浜F・マリノスを経てセレッソ大阪へ移籍し、香川真司とのコンビで大ブレイク。その後ドイツのフランクフルトやスペインのエイバルなどで長年にわたり海外の第一線で活躍した。リーガ・エスパニョーラでは日本人最多出場記録を樹立し、FCバルセロナ戦で日本人初ゴールを記録。2018年のFIFAワールドカップロシア大会では2得点を挙げて日本代表のベスト16進出の原動力となった。

所属

滋賀県立野洲高等学校(滋賀県)

生年月日

1988年6月2日

サイズ(身長・体重)

169cm / 63kg

ポジション

MF(攻撃的MF・サイドハーフ・左ウイング)

出身チーム

  • 3種(中学校/ジュニアユース):セゾンフットボールクラブ(近江八幡市立八幡中学校)
  • 4種(小学校/少年団/ジュニア):セゾンフットボールクラブ(近江八幡市立八幡小学校)

出場大会

高校サッカー選手権(全国高等学校サッカー選手権大会)
  • 1年時(2004年度・第83回大会):滋賀県予選敗退。
  • 2年時(2005年度・第84回大会):全国優勝。1回戦の修徳戦に2-0、2回戦の四日市中央工戦に3-2、3回戦の高松商戦に4-0、準々決勝の大阪朝鮮戦に1-1(PK3-1)、準決勝の多々良学園戦に1-0と勝利。決勝(2006年1月9日/国立霞ヶ丘陸上競技場)では鹿児島実業に延長戦の末2-1で勝利し、滋賀県勢初の全国制覇を達成した。
  • 3年時(2006年度・第85回大会):3回戦敗退。2回戦の真岡戦に1-0で勝利(乾が得点)、3回戦で八千代に1-4で敗れた(乾が得点)。
  • 個人表彰:第85回大会優秀選手(MF)
高校総体(インターハイ)
  • 1年時(2004年)〜3年時(2006年):滋賀県予選敗退のため本大会出場なし。
  • 個人表彰:なし
全日本ユース(高円宮杯)
  • 1年時(2004年)〜3年時(2006年):本大会出場なし。
  • 個人表彰:なし
国民体育大会(国体)
  • 1年時(2004年)〜3年時(2006年):滋賀県少年男子選抜として出場。
  • 個人表彰:なし

代表歴

高校時代の代表/選抜歴:2006年U-21日本代表、2007年日本高校選抜、滋賀県国体選抜。

【高校時代の代表歴について】

乾の高校時代の代表選抜キャリアにおいて特筆すべきは、高校3年生の2006年に飛び級でU-21日本代表に招集されたことである。北京オリンピックを目指す反町康治監督率いるチームにおいて、高校生ながら日中韓U-21代表交流戦のメンバーに抜擢され、国際試合2試合に出場を果たした。世代トップクラスのプロ選手に混ざってピッチに立ち、高い技術力を強烈にアピールした。

さらに3年時の第85回選手権終了後には大会優秀選手として日本高校選抜に選出され、2007年4月にドイツで開催された第45回デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会に出場。高校年代屈指のタレントとして国際舞台で存在感を示した。

卒業後の進路

プロ・社会人

  • 横浜F・マリノス(2007年〜2008年)。
  • セレッソ大阪(2008年〜2011年、2021年〜2022年):2009年にJ2で20得点を挙げJ1昇格に貢献。2010年Jリーグ優秀選手賞受賞。
  • VfLボーフム(2011年〜2012年・ドイツ)。
  • アイントラハト・フランクフルト(2012年〜2015年・ドイツ):初年度に6得点を記録しUEFAヨーロッパリーグ出場権獲得に貢献。
  • SDエイバル(2015年〜2018年、2019年〜2021年・スペイン):日本人初となるラ・リーガ通算100試合出場、二桁得点を達成。カンプ・ノウでのバルセロナ戦で日本人初ゴールを含む2得点を記録。
  • レアル・ベティス(2018年〜2019年・スペイン)。
  • デポルティーボ・アラベス(2019年・スペイン)。
  • 清水エスパルス(2022年〜)。
  • 通算成績:国内・国外リーグ戦通算500試合以上出場、75得点以上。
  • タイトル:J2リーグ優勝(2024年、清水エスパルス)。
  • 個人表彰:Jリーグ優秀選手賞(2010年)、J2ベストイレブン(2023年)。

日本代表(国際Aマッチ)

国際Aマッチ36試合6得点(2009年〜2019年)。2009年1月20日のイエメン戦でA代表デビュー。2015年AFCアジアカップ出場。2018年FIFAワールドカップロシア大会では主力として4試合に出場し、グループリーグのセネガル戦および決勝トーナメント1回戦のベルギー戦で2ゴールを挙げる大活躍を見せ、日本のベスト16進出に大きく貢献した。2019年AFCアジアカップ準優勝メンバー。

引退後の活動・指導歴・役職

現役プロサッカー選手として第一線でプレーを継続中。

【卒業後のキャリアの総評】

高校卒業後の2007年に横浜F・マリノスへ入団した乾は、出場機会を求めて2008年途中にJ2のセレッソ大阪へ移籍。ここで香川真司と阿吽の呼吸を見せて攻撃陣を牽引し、2009年には47試合20得点の大活躍でクラブのJ1復帰に大きく貢献した。J2所属ながら日本代表に選出されるなど評価を高め、J1復帰後も中心選手として躍動した。

2011年夏にドイツのボーフムへ完全移籍すると、翌年にはフランクフルトへステップアップし、昇格初年度のチームで日本人最多の6ゴールを記録してUEFAヨーロッパリーグ出場権獲得の原動力となった。2015年には念願のスペイン・リーガ・エスパニョーラのエイバルへ移籍。技術と献身性を武器にレギュラーに定着し、日本人初となるラ・リーガ100試合出場やバルセロナ相手の衝撃的な2ゴールを記録するなど、スペインで最も成功した日本人選手として歴史に名を刻んだ。

日本代表としても2018年ロシアワールドカップでベルギー戦の無回転ミドルを含む2得点を挙げて世界中から絶賛を浴びた。帰国後もセレッソ大阪や清水エスパルスで華麗なテクニックと卓越したゲームメイクを見せつけ、長年にわたり日本サッカー界を牽引し続けている。

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