膳亀信行(清水東 静岡県)高校サッカーヒーロー列伝
寸評
169cmとGKとしては小柄ながら、卓越した反射神経と正確なポジショニング、そして鋭い状況判断力でゴールを死守した清水東高校黄金期の守護神。1964年5月27日、静岡県清水市(現・静岡市清水区)に生まれ、小学校5年生で本格的にサッカーを始めると、6年生からゴールキーパーとしての道を歩み始めた。
清水市立第七中学校を経て進学した名門・清水東高校では、1年生時からレギュラーGKの座を獲得。全国高等学校総合体育大会(インターハイ)では1年時(1980年)、2年時(1981年)と全国連覇の偉業に大きく貢献した。1学年上に反町康治や沢入重雄、1学年下に長谷川健太、大榎克己、堀池巧の「清水東三羽烏」が揃う狭間にあり、膳亀らの学年は「谷間の世代」と呼ばれることもあったが、3年時の第61回全国高等学校サッカー選手権大会(1982年度)では3年生9人が部に残留して団結。準決勝まで4試合連続完封を達成し、決勝でも韮崎を4-1で退けて清水東高校史上初となる全国高校選手権優勝をもたらした。
高校卒業後は順天堂大学へ進学。大学卒業後は教員・指導者の道へと進み、母校・清水東高校の監督として1987年から指揮を執り相馬直樹らを育てたほか、富士東高校、静岡高校などで熱血指導を続けた。その後も科学技術高校サッカー部部長や一般財団法人静岡県サッカー協会技術委員長を歴任し、王国・静岡のユース育成と発展に長年多大な貢献を果たしている。
所属
静岡県立清水東高等学校(静岡県)
生年月日
1964年5月27日
サイズ(身長・体重)
169cm / 要確認
ポジション
GK(ゴールキーパー)
出身チーム
- 3種(中学校/ジュニアユース):静岡市立清水第七中学校(旧・清水市立第七中学校)
- 4種(小学校/少年団/ジュニア):清水市内の小学校/少年団(小5からサッカー開始、小6からGK)
出場大会
高校サッカー選手権(全国高等学校サッカー選手権大会)
- 1年時(1980年度・第59回大会):全国準優勝。1回戦の徳島商戦に3-1、2回戦の大分工戦に1-1(PK4-2)、準々決勝の八千代松陰戦に3-2、準決勝の岡崎城西戦に1-0と勝ち進み、決勝(1981年1月8日/国立霞ヶ丘陸上競技場)で古河一に1-2で敗れた。
- 2年時(1981年度・第60回大会):本大会出場を逃した(静岡県予選で敗退。静岡県代表は清水市商)。
- 3年時(1982年度・第61回大会):全国優勝(初優勝)。1回戦の中津工戦に3-0、2回戦の九州学院戦に6-0、準々決勝の習志野戦に3-0、準決勝の帝京戦に1-0と4試合連続完封で勝ち上がり、決勝(1983年1月8日/国立霞ヶ丘陸上競技場)で韮崎に4-1で勝利して清水東高校に初の全国選手権優勝をもたらした。
- 個人表彰:第61回大会優秀選手(ベストイレブン)。
高校総体(インターハイ)
- 1年時(1980年・昭和55年度大会):全国優勝。1年生レギュラーGKとして全国制覇を達成。
- 2年時(1981年・昭和56年度大会):全国優勝。清水東高校の大会2連覇に貢献。
- 3年時(1982年・昭和57年度大会):静岡県予選敗退(静岡県代表は清水市商が出場し全国優勝)。
- 個人表彰:確認できた記録なし
全日本ユース(高円宮杯)
- 1年時(1980年)〜3年時(1982年):当時は高円宮杯全日本ユースサッカー選手権大会の創設前(第1回大会は1989年度開催)。
国民体育大会(国体)
- 1年時(1980年・第35回栃の葉国体)〜3年時(1982年・第37回くにびき国体):静岡県選抜等への選出記録(要確認)。
代表歴
高校時代の代表/選抜歴:日本高校選抜(1982年度・第61回大会優秀選手)。
【高校時代の代表歴について】
膳亀は高校時代、飛び抜けた体格を持たないハンデを卓越したアジリティ、鋭い状況判断力、的確なポジショニングと声によるディフェンス統率でカバーし、全国屈指の安定感を誇るGKとして高い評価を得た。1年生時から清水東のレギュラーを務めてインターハイ連覇に寄与し、3年時にはキャプテンシーと抜群の安定感でチームを初の選手権制覇へ導き大会優秀選手に選出された。派手なセービングだけでなく、ディフェンスラインとの強固な連係で失点を防ぐ堅実なプレースタイルが高く評価された。
卒業後の進路
プロ・社会人
- 順天堂大学(1983年〜1987年):関東大学サッカーリーグなどでプレー。
- 大学卒業後は教員・サッカー指導者の道を選択した。
日本代表(国際Aマッチ)
国際Aマッチ出場なし。
引退後の活動・指導歴・役職
1987年に母校である静岡県立清水東高等学校の監督に就任し、相馬直樹らを指導。その後、静岡県立富士東高等学校、静岡県立静岡高等学校などでサッカー部監督を歴任。静岡県立科学技術高等学校サッカー部部長・総監督を務める。一般財団法人静岡県サッカー協会技術委員長を務め、静岡県全体のユース年代育成、指導者養成、トレセン活動を統括。全国高校サッカー選手権静岡県大会中継などのテレビ解説者を担当。
【卒業後のキャリアの総評】
高校サッカー界の名門・清水東の守護神として全国制覇を成し遂げた膳亀は、順天堂大学卒業後に静岡県内の高校教員となり、指導者としてサッカー界に深く関わり続けた。名将・勝沢要監督の後を継ぐ形で母校・清水東高校の指揮を執り、のちに日本代表となる相馬直樹をはじめ多くの優れた選手を育て上げた。
その後も富士東高校、静岡高校、科学技術高校と県内各校で熱心に指導を継続。現場での指導にとどまらず、静岡県サッカー協会技術委員長という要職を務め、王国・静岡の復権に向けた育成システムの強化とタレント発掘に尽力した。選手として全国の頂点を極めた経験と教育者としての深い知見を兼ね備え、静岡サッカーの基盤を支え続ける重鎮として多大な貢献を果たしている。


























