岩下敬輔(鹿児島実業 鹿児島県)高校サッカーヒーロー列伝
寸評
181cmの強靭なフィジカルと対人守備の強さ、最後方から味方を鼓舞する卓越したリーダーシップで高校サッカー界に名を刻んだ屈強なセンターバック。1986年9月24日、鹿児島県伊集院町(現・日置市)生まれ。石谷サッカースポーツ少年団(伊集院北小)、桜島町立櫻島中学校を経て名門・鹿児島実業高校へ進学した。中学時代までは攻撃的なポジションも務めたことで足元の技術や戦術眼も兼ね備えていた。
高校では2年時の第82回全国高校サッカー選手権で守備陣の一角として全国ベスト4進出に貢献。キャプテン・背番号5として迎えた3年時の第83回大会では、堅牢な守備陣の絶対的な要としてチームを牽引した。準決勝で連覇を狙う国見を2-0で完封し、市立船橋との決勝戦では110分間の死闘をスコアレスで凌ぎきってPK戦(4-2)の末に勝利。鹿児島実業にとって9年ぶり2度目、単独では初となる選手権全国制覇の偉業を成し遂げた。
卒業後は清水エスパルスへ加入してプロキャリアをスタート。2012年途中にガンバ大阪へ移籍すると、長谷川健太監督のもとでディフェンスリーダーとして君臨し、2014年にはJ1昇格即優勝を含む国内3冠(J1リーグ、ナビスコカップ、天皇杯)達成に大きく貢献した。2009年には日本代表にも招集されるなど、日本トップクラスのストッパーとして名を馳せた。
所属
鹿児島実業高等学校(鹿児島県)
生年月日
1986年9月24日
サイズ(身長・体重)
181cm / 77kg
ポジション
DF(センターバック)
出身チーム
- 3種(中学校/ジュニアユース):桜島町立櫻島中学校
- 4種(小学校/少年団/ジュニア):石谷サッカースポーツ少年団(伊集院町立伊集院北小学校)
出場大会
高校サッカー選手権(全国高等学校サッカー選手権大会)
- 1年時(2002年度・第81回大会):2回戦敗退。1回戦はシード、2回戦で鹿島に0-1で敗れた(1年生の岩下の出場状況の詳細は要確認)。
- 2年時(2003年度・第82回大会):全国ベスト4(3位)。1回戦で帝京三に4-0、2回戦で札幌一に2-0、3回戦で近大付に3-0、準々決勝で市立船橋に1-1(PK5-4)で勝利。準決勝で筑陽学園に1-2で敗れた。
- 3年時(2004年度・第83回大会):全国優勝。主将として出場。1回戦はシード、2回戦で修徳に3-0、3回戦で北海に1-0、準々決勝で多々余学園に2-1、準決勝で国見に2-0と勝ち上がり、決勝で市立船橋と0-0(PK4-2)の激闘を制して単独初優勝を達成。
- 大会優秀選手:第83回大会優秀選手に選出。
高校総体(インターハイ)
- 1年時(2002年):県予選敗退。
- 2年時(2003年):県予選敗退。
- 3年時(2004年):全国ベスト16。1回戦シード、2回戦で盛岡商に2-0で勝利、3回戦(16強)で前橋育英に敗退。
全日本ユース(高円宮杯)
- 1年時(2002年・第13回):本大会出場なし。
- 2年時(2003年・第14回):本大会出場なし。
- 3年時(2004年・第15回):全国ベスト4(3位)。グループリーグを突破し決勝トーナメントへ進出、準決勝で敗退。
国民体育大会(国体)
- 1年時(2002年):出場記録なし。
- 2年時(2003年):出場記録なし。
- 3年時(2004年・第59回彩の国まごころ国体):少年男子の部(鹿児島県選抜)として出場。
代表歴
高校時代の代表/選抜歴:2003年U-18日本代表、2004年高校選手権大会優秀選手、2004年国体鹿児島県選抜。
【高校時代の代表歴について】
岩下は高校2年時の2003年にU-18日本代表へ選出され、同世代のトッププレーヤーとして早くから全国レベルの注目を集めた。鹿児島県選抜としても国体に出場し守備の中心として貢献している。
主将として臨んだ3年時の第83回全国高校サッカー選手権では、卓越した統率力と安定した守備力を高く評価されて大会優秀選手に選出された。プロ入り直後の2005年にはU-20日本代表候補にも名を連ねるなど、年代別代表でも着実に存在感を示した。
卒業後の進路
プロ・社会人
- 清水エスパルス(2005年〜2012年)
- ガンバ大阪(2012年〜2016年):2012年8月から期限付き移籍、2013年より完全移籍。
- アビスパ福岡(2017年〜2019年)
- サガン鳥栖(2019年〜2020年):2019年3月から期限付き移籍、2020年より完全移籍。2020年シーズンをもって現役引退。
- 通算成績:J1リーグ207試合14得点、J2リーグ72試合6得点、J3リーグ6試合0得点、カップ戦50試合4得点、天皇杯23試合3得点、ACL11試合0得点。
- 獲得タイトル:J1リーグ優勝(2014年)、J2リーグ優勝(2013年)、Jリーグヤマザキナビスコカップ優勝(2014年)、天皇杯全日本サッカー選手権大会優勝(2014年、2015年)、FUJI XEROX SUPER CUP優勝(2015年)。
日本代表(国際Aマッチ)
2009年日本代表選出(AFCアジアカップ2011最終予選、キリンチャレンジカップ2009)。国際Aマッチ出場0試合0得点。
引退後の活動・指導歴・役職
引退後はサッカー解説やスクール指導、メディア出演など多方面で活動を展開している。
【卒業後のキャリアの総評】
高校卒業後の2005年に清水エスパルスへ加入した岩下は、ボランチやサイドバックもこなす柔軟性と強い対人能力を発揮し、徐々に定位置を確保。2009年にはセンターバックの主力として活躍し、同年10月には日本代表に初選出された。
2012年夏にガンバ大阪へ移籍すると、翌2013年のJ2優勝とJ1復帰に尽力。2014年にはディフェンスリーダーとして鉄壁の守備を築き、クラブ史上初となる国内3冠達成に大きく貢献した。
その後はアビスパ福岡、サガン鳥栖でプレーし、2020年に現役を引退。気迫あふれるハードタックルと熱い闘志でピッチを支配したキャリアの原点には、鹿児島実業で培われた強固なメンタリティと主将としての誇りがあった。

























